ナトリウム硫黄(NAS)電池の構成と反応、特徴

ナトリウム硫黄(NAS)電池の構成と反応、特徴

 

ナトリウム硫黄(NAS)電池は大規模な施設(例えば発電所や変電所)向けの電力貯蔵用に向いている電池であり、導入によるピークシフト対策(電気料金の低減)や瞬低対策の効果が期待されます。

 

家庭用蓄電池のさらに大規模、産業向けの電池とも言えるでしょう。

 

こちらのページでは、

 

・ナトリウム硫黄(NAS)電池の構成と反応

 

・ナトリウム硫黄(NAS)電池の特徴

 

というテーマで解説しています。

 

 

ナトリウム硫黄(NAS)電池の構成と反応

ナトリウム硫黄(NAS)電池は繰り返し充電可能な二次電池に分類されます。

 

ナトリウム硫黄(NAS)電池の構成する材料は以下の通りです。

 

使用材料

 

正極
・正極活物質:硫黄(S)

 

負極
・負極活物質:ナトリウム(Na)(空気中の水分と反応するため気密が保たれた電池が必要)

 

セパレータ
電解質に固体電解質使用のため必要無し(正極と負極の短絡は固体電解質で防げる)

 

固体電解質
(※ナトリウム硫黄(NAS)電池では固体電解質を使用します)
・β-アルミナ(Al2O3)(Naイオンのイオン伝導性あり)

 

 

ナトリウム硫黄(NAS)電池の構成と反応

 

上述の材料を組み合わせたナトリウム硫黄(NAS)電池の構成は以下の通りです。
(具体的な構造は円筒系の3層から成り、内部からナトリウム、β−アルミナ、硫黄となります。詳細は別途ページにて解説します)

 

 

電子エネルギーが高い位置(標準電極電位が関係しています)にある負極のナトリウム側から外部負荷回路を通り電子が移動、ナトリウムイオンは固体電解質を移動し、正極へ向かいます。

 

そして、正極の硫黄とナトリウムイオン、電子が反応し、Na2Sxへ還元されます(正極は別名:カソード、負極は別名:アノードとも呼ばれます)。

 

反応式は以下の通りです。

 

 

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ナトリウム硫黄(NAS)電池の特徴

 

ナトリウム硫黄(NAS)電池の特徴は以下の通りです。

 

電池の各パラメータは以下の通りです。

 

各パラメータ

 

・公称電圧:2.1V

 

・実際の容量:電池の設計により大きく変化(大容量品も製造可能)

 

・実際の質量エネルギー密度:100〜200 Wh/kg程度(リチウムイオン電池に匹敵する程度に高い)

 

・形状:円筒系がメイン

 

 

また、特徴は以下が挙げられます。

 

特徴(メリット)
・エネルギー密度が高い(リチウムイオン電池と同等程度)

 

・レート特性も高く(急速の充電、放電が可能)、高出力密度

 

・サイクル寿命は4500回ほど、また15年程度の保証をしている製品あるほどに高い

 

・自己放電が無いこと

 

 

特徴(デメリット)
 
・ナトリウムを使用しているため電池の発火の危険性あり

 

・固体電解質のイオン伝導性を上げるために、高温作動が必要であること(300℃程度)
 両極活物質が液体となる温度。

 

 

主な用途

 

大規模な施設への設置向きの電池であり、電力貯蔵用電池として使用されています。

 

例えば、変電所や発電所(風力発電など)のピークシフト対策(電気料金の低減)や瞬低対策として導入されています。

 

※一般家庭向けの電池ではないため、使用時の注意点は割愛させていただきます。

 

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