リチウムイオン電池を長持ちさせる方法

リチウムイオン電池を長持ちさせる方法

 

リチウムイオン電池は高電圧、高容量、高エネルギー密度、長寿命などのメリットがあるためスマホバッテリーや電気自動車搭載電池、家庭用蓄電池などの採用されています。

 

二次電池の中で性能を比較したとしても、個人で使用する場合や独立型電源(オフグリッド)などで使用する場合はリチウムイオン電池が最も適しているといえるでしょう(リチウムイオン電池の課題としては、リチウムイオン電池の発火事故の急増などからわかるようにリチウムイオン電池の危険性(安全性)であるといえます。)

 

IOT化が今後進むにつれ、リチウムイオン電池の重要性がより増していきますが、リチウムイオンバッテリーの寿命を伸ばすにはどのような貯蔵方法を行うと良いのでしょうか?

 

こちらのページでは、iphoneやAndroidのスマホバッテリーや家庭用蓄電池など多くの家電製品に使用されているリチウムイオン電池を長持ちさせる方法(使い方)について解説しています。

 

・リチウムイオン電池を長持ちさせる方法① 高温下に置かないこと

 

・リチウムイオン電池を長持ちさせる方法② 電池の残量が少ない状態で使用すること

 

・リチウムイオン電池を長持ちさせる方法③ 使用する電池残量の範囲(DOD)の幅を小さくすること

 

・リチウムイオンバッテリーを充電しながら使用すると劣化しやすくなるのか?

 

・リチウムイオンバッテリーは使い切ってから充電し、満充電状態にするとが長持ちするというのは本当なのか?

 

・リチウムイオン電池の継ぎ足し充電とは?継ぎ足し充電すると劣化が進むのか?

 

・リチウムイオン電池を長持ちさせる方法のまとめ

 

というテーマで解説しています。

 

 

リチウムイオン電池を長持ちさせる方法① 高温下に置かないこと

リチウムイオン電池は電池を長持ちさせる方法①は高温下に置かないことです。

 

順を追って、この理由を解説します。

 

商品化されている多くのリチウムイオン電池の負極には炭素系材料、特に黒鉛が多く使用されています。

 

電池を組み付けた後に、電池として機能させるために初回の充電を行うのですが、充電に伴いリチウムイオンが黒鉛層間に挿入される際、負極-電解液界面で電解液が分解しSEIという薄い層が黒鉛の表面に作られます。

 

SEIにより電解液の分解の大部分は抑制されるのですが、速度論的に抑制されているだけであるため、非常に速度は遅いですが電解液の分解(電解液中の成分ECとリチウムカーボンの反応等を始めとする化学反応)が起こります。

 

これが電池の容量低下、抵抗上昇(出力低下)につながります。

 

上記分解反応は上述の通り化学反応であるため、その反応速度はアレニウスの式に従います。

 

 

 

exp項の中が負の値であることに注意すると、T(温度)が大きくなるほど絶対値が小さくなるため、全体として化学反応の速度定数kは大きくなるため、【高温下に電池を置かないこと】が電池を長持ちさせる方法の一つです。

 

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リチウムイオン電池を長持ちさせる方法② 電池の残量が少ない状態で使用すること

リチウムイオン電池は電池を長持ちさせる方法②は【電池の残量が少ない状態で使用すること】です。

 

順を追って、この理由を解説します。

 

リチウムイオン電池を長持ちさせる方法①でも記載したように、負極-電解液界面における電解液の分解反応が、SEI生成後にも遅いながらにも起こることが容量低下や抵抗上昇につながります。

 

ここで満充電状態に近い状態にすると(SOCが高い状態にすると)、負極-電解液界面の電圧が大きくかかることになる、つまりイメージでいうと大きく負担がかかることになります。
(電池の電位分布はこちらで解説しています)

 

負極-電解液界面に大きく負担がかかるということは、電解液の分解反応が進みやすくなり、電池の容量低下、抵抗上昇につながりやすくなることになります。

 

よって、満充電に近い状態でなく、上述した通り【電池の残量が少ない状態で使用すること】が電池を長持ちさせるための方法の一つです。

 

(電池の評価試験として、フロート試験という試験があり、主に満充電で電圧を保持するという厳しい条件下での電池の劣化を評価する方法があります。)

 

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リチウムイオン電池を長持ちさせる方法③ 使用する電池残量の範囲(DOD)の幅を小さくすること

 

リチウムイオン電池は電池を長持ちさせる方法③は【使用する電池残量の範囲の幅を小さくすること】させるです。

 

使用する電池残量の範囲を小さくすることを、言い換えますと、【SOCの範囲を小さく使う、DODを小さくすること】と言えます。

 

順を追って、この理由を解説します。

 

電池の充電、放電するに伴い、負極(黒鉛使用の場合)にリチウムイオンが挿入、脱離される時に、黒鉛の層間距離が大きくなったり、小さくなったりします。(正極が層状系酸化物(コバルト酸リチウム等)の時は正極でも起こる)。

 

活物質が膨張、収縮を繰り返すことで徐々に活物質自体の形状が崩れたり、電極の構造が崩れていき、劣化が進みます。

 

ここで使用する電池の範囲を小さくすることにより、上記の活物質や電極構造の膨張、収縮が小さくなり、劣化を軽減させることができます。

 

そのため、【使用する電池残量の範囲の幅を小さくすること】させることが、電池を長持ちさせるための方法の一つです。

 

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リチウムイオンバッテリーを充電しながら使用すると劣化しやすくなるのか?

 

リチウムイオンバッテリ-を充電しながら使用すると、容量の減りが速くなる劣化が起こりやすいという噂を良くみかけます。

 

実は、リチウムイオン電池を充電しながら使用するとバッテリーの寿命が短くなるのは本当です。ただ、起こるとしてもわずかな劣化のレベルといえます。

 

これは、充電モードと放電モードを同時に行うために、バッテリー搭載のシステムの稼働が激しくなることで、若干暖まるためです。

 

上述のように高温状態になると電池の劣化が進むために、充電しながらのバッテリーの使用は寿命を縮めるといえます。

 

ただ、車の中に放置したしまった時のように60℃を超えるようなひどい高温状態になるレベルにはならないために、そこまで気にする必要はありません

 

私自身もバッテリー寿命を伸ばすために充電しながらバッテリーの使用を避けるということは一切行っていません。

 

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リチウムイオンバッテリーは使い切ってから充電し、満充電状態にすると長持ちするというのは本当なのか?

 

上述のようにバッテリーを使い切ってから充電し、満充電状態にした方が長持ちするというのは嘘であるといえます。

 

使用するDODの幅が大きくなるために劣化を早めるといえます。

 

そのため、先にも述べましたがDODの幅を狭めて、かつSOCが低い範囲でのリチウムバッテリーを使用するように心がけましょう。

 

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リチウムイオン電池の継ぎ足し充電とは?継ぎ足し充電すると劣化が進むのか?

 

そもそも継ぎ足し充電とはどのような充電方法のことを指すのでしょうか? 実は継ぎ足し充電とは、電池が
完全に空になってから充電するのではなく、ある程度充電された状態で充電する充電方法のことを指します。

 

基本的に、ニッケル水素電池ニッケルカドミウム電池のようなメモリー効果がある電池では、継ぎ足し充電を行うことで、メモリー効果が起こり作動電圧の低下や容量の低下が起こります。

 

ただ、リチウムイオン電池ではニッケル水素電池やニッカド電池ほど大きなメモリー効果はなく、ほぼ無視していいです(厳密にはごくわずかにはリチウムイオン電池にもメモリー効果があります)。

 

そのため、リチウムイオン電池では継ぎ足し充電しても劣化は早まりません

 

ただ、継ぎ足し充電をすると充電状態が高い時間が増えます。そのため、先にも述べたように、SOCが高くなるほど劣化しやすいということから、結果的に劣化が進むケースがあります。

 

継ぎ足し充電自体ではなく、継ぎ足し充電により高い充電率が維持されることによる、劣化の促進に気を付けましょう。

 

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リチウムイオン電池を長持ちさせる方法のまとめ

 

・高温下に電池を置かないこと

 

・電池の残量が少ない状態で使用すること

 

・使用する電池残量の範囲の幅を小さくすること

 

・(気になる方は充電しながらのリチウムイオン電池の使用は避けること)

 

を心掛け、電池を長持ちさせましょう!

 

 

 

 

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