エポキシ接着剤とは?特徴は?【リチウムイオン電池パックの接着】

エポキシ接着剤とは?特徴は?【リチウムイオン電池パックの接着】

 

当サイトのメインテーマであるリチウムイオン電池において、組電池(電池パック)を作製する際に接着によりパックを組み立てる場合があります。

 

リチウムイオン電池の構成部材や各種評価を行う際の接着剤としては、エポキシ系接着剤やシリコーン系の弾性接着剤などを使用する場合が多く、これらの接着剤の特徴や物性を理解し、リチウムイオン電池構成部材としてはなぜ使用されるのか?他にはどのような用途に向いているのかを理解することは重要です。

 

こちらでは、上述のエポキシ系接着剤について解説しています。

 

 

・エポキシ系接着剤とは?エポキシ系接着剤全般の特徴

 

・2液硬化と1液硬化系のエポキシ樹脂の違いは?

 

 

というテーマで解説しています。

 

 

エポキシ系接着剤とは?エポキシ系接着剤全般の特徴

 
エポキシ系接着剤とは言葉の通り、エポキシ基(オキシラン環)を持つ樹脂を使用した接着剤のことを指します。

 

エポキシ基とは、下図のようにCとOから構成される環状の結合のことを指し、この基を1分子中に2個以上有する樹脂をエポキシ樹脂、中でも接着剤として使用されるものをエポキシ系接着剤と呼びます。

 

エポキシの構造により接着剤の特性は異なりますが、エポキシ系接着剤全般に言える特徴を以下に解説します。(※ただし、一般的にエポキシ樹脂といった場合はビスフェノールAとエピクロロヒドリンから合成されるもののことを指す場合が多いです。)

 

また、一般的に2液系のものが多く、主成分がエポキシ基を含む物質であり、硬化剤としてもエポキシ基を含むアミンやエーテル、エステルの形をとり、2液を混ぜることにより始まる化学反応によりエポキシ系接着剤として利用されます。

 

エポキシ系接着剤の特徴としては、硬くて脆い材料であり、接着強度が高いものが多いです。

 

他にも、耐熱性、耐酸性、耐アルカリ性、耐油性、耐候性、電気絶縁性などが高いバランスの取れた材料と言えます。

 

上述のよう、硬くて脆い材料であるため弾性が求められる場所、例えば温度変化が激しく被着体の膨張収縮が大きく起こる場所には不向きであるといえるでしょう。

 

弾性が求められる場所にはシリコーン樹脂などの弾性接着剤を使用すると良いでしょう。

 

耐久性(寿命特性は)は弾性接着剤には劣りますが、シアノ系の瞬間接着剤やホットメルト系接着剤、ラテックス・エマルション系接着剤などよりは高いと言えるでしょう。

 

コストとしては、瞬間接着剤や弾性接着剤よりは安く、ホットメルト系接着剤やラテックス系接着剤よりは高いといえます。

 

また、リチウムイオン電池関連でエポキシ樹脂を使用する場面としましては、試作レベルにおける電池にて気密がとれていないものがあった場合の緊急対応としての封止剤として使用したりといった(長期間使用できるものではないですが)、緊急時のちょっとした電池や電池評価用部材の補修作業の材料として使用する場合が多いと言えるでしょう。

 

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2液系と1液系のエポキシ樹脂の違いは?

 

上述のようにエポキシ樹脂は接着強度などを始めとして、バランスの取れた物性を有すると解説しました。

 

エポキシ系接着剤にも2液系と1液系の接着剤があり、これらの違いを以下で解説します。

 

最終的な硬化物としては、2液系でも1液系でも同等の化学構造を有するものとなります。

 

そのため、各種物性は2液系と同等であると考えてよいでしょう(ただし、製品により性能が異なりますので、各製品の情報を確認してから購入すると良いでしょう)。

 

また、2液系では主剤と硬化剤を混ぜることにより化学反応が始まるのに対して、1液系では接着剤を被着体の上に出して、熱をかけたり、UVを照射するなどの一手間をかけないと反応が始まりません。

 

1液系において液の中に含まれている通常の条件では反応しない硬化剤が、熱をかけたりUV照射するという一手間をかけることで反応が始まることから潜在的硬化剤という呼び方をする場合があります。

 

潜在的硬化剤も上述のように熱で反応するもの、UVで反応するものなどといくつか種類があり、熱で反応するものの代表的なものとしてはジシアンアミドやイミダゾール、UV照射型としては芳香族であるジアゾニウム塩などが挙げられます。

 

 

 

2液系では混ぜる温度を気にしなくて良い(化学反応であるためアレニウスの式に従うため、温度が高いほど反応が速く進みますが)ことや接着する場所を問わないというメリットがあります。

 

また、2液の組成がずれた際に効果不良になることや一度混ぜると反応してしまうため、別の日に使用することができないデメリットがあります。

 

逆に一液系では、2液を混ぜる手間が省けることや熱をかけたり、UV照射することで反応が開始するため一度出しても別の日に使用することが出来るというメリットがあります。

 

逆に、熱をかけたりするため被着体が熱に弱い場合接着出来ない場合があったり、この手間があることが2液を混ぜること以上の負担になると2液系以上に手間がかかってしまう場合があることがデメリットと言えるでしょう。

 

 

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