【サイクル試験の寿命予測、劣化診断】リチウムイオン電池の寿命予測(サイクル試験)をExcelで行ってみよう!

【サイクル試験の寿命予測、劣化診断】リチウムイオン電池の寿命予測(サイクル試験)をExcelで行ってみよう!

 

現在普及しているハイブリッド自動車(HEV)から徐々に普及しつつあるEV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド自動車)などには充放電が可能な二次電池が使用されています。

 

HEVにはニッケル水素電池が主に使用されていますが、自動車の軽量化、電池使用スペースの小型化が求められており、より高いエネルギー密度を有するリチウムイオン電池の導入が検討されつつあり、PHEVやEVにおいてもHEV以上の高エネルギー密度が要求されるため、リチウムイオン電池が使用されています。

 

また、スマホ向けバッテリーや家庭用蓄電池などにもリチウムイオン電池が使用されており、このリチウムイオン電池の性能を表すパラメータの一つに寿命特性があり、寿命が長い方が良い電池です。

 

こちらのページでは、サイクル試験時の寿命予測、劣化診断を行う方法について解説しています。

 

・サイクル試験時のリチウムイオン電池の寿命予測(劣化診断)をExcelで行ってみよう!劣化係数の算出

 

 

というテーマで解説しています。

 

 

サイクル試験時のリチウムイオン電池の寿命予測(劣化診断)をExcelで行ってみよう!劣化係数の算出

 

一般的なリチウムイオン電池(正極活物質にコバルト酸リチウムを使用し、負極活物質に黒鉛を使用、電解液に有機系溶媒を使用)においてサイクル試験を行ったとします。

 

0℃、25℃、60℃においてDOD100%(SOC〜100%)で試験を行い、、縦軸に容量維持率、横軸にサイクル回数をとったとします(架空のデータです)。

 

 


このグラフのデータは以下の通りです。

 

 

 

ここで、サイクル試験全体の劣化=サイクルのみのLiイオンの脱挿入による活物質の膨張収縮による劣化+負極のSEIの成長の劣化(フロート分)と考えることが出来、サイクルのみの劣化は温度に依存しなくDODに依存し、逆に負極のフロート分の劣化は温度、SOCに依存します。

 

そして、今回はSOC0%~100%のサイクルを行っているためのその平均のSOC50%におけるフロート劣化分が上述の負極のSEI分の劣化となります。

 

つまり、上データのサイクル全体の劣化分からフロート分の劣化分を引き、サイクルのみの劣化分を考えていきましょう。

 

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サイクルのみの影響の劣化分を考えよう

上述のようサイクルのみの影響の劣化分を考えるには、フロート分の劣化のデータも必要になります。

 

以下のフロート試験のデータもそろっているとし(SOC50%、各温度)解析を行っていきましょう。

 


データは以下の通りです。

 

 

 

ここで、1日1サイクル進む試験を行っていたとし、サイクル試験でのサイクル数とフロート試験での日数の対応がとれるように適宜調節します(例えばサイクル試験を1日2サイクル行っていた場合は、その割合分の変換を行う)。

 

そして、差引分を考えますと、以下のようになります。

 

 

そして、フロート同様にサイクル数もしくは日数のルートを横軸にとり、縦軸に容量維持率をとりましょう。

 

この傾きをとりますと0.0808となり、これがサイクル分のみの劣化係数Kcに当たります。

 

これを用いて、寿命予測を行っていきましょう。
(以下工事中)

 

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(以下工事中でございます)

劣化係数を用いて寿命予測(劣化診断)を行ってみよう!

 

経過時間のルートをとり、ルート経過時間×劣化係数Kfにより、ある経過時間に対する容量維持率の低下量が算出されます。

 

 

 

この値を容量維持率に変換することで、予想線が引けます。

 

単純に100-容量維持率の低下分=容量維持率となります。

 

 

 

 

 

 

このようにルート則を用いて、予想線が引けました。

 

60℃のデータでは若干ルート則に乗っていませんがこのような場合は上述のように後のデータを優先して予想することで若干データとの対応が良くなる場合があります。

 

ただし、ルート則自体も実際のデータとの対応がうまく合わない場合も多々あり、そのような場合はべき乗則と呼ばれるルートつまりある値の0.5乗でなく、0.x乗と仮定し丁度良いxを算出することでより良い予想を行う場合もあります。

 

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補足

上記がリチウムイオン電池における劣化予測(劣化診断)の具体例でした。

 

しかし、アレニウスの式が出てきていないのでは?と思われた方も多いと思います。

 

アレニウスの式を使用して劣化予測する場合は、間の測定していない温度のデータを予測する場合などが挙げられます。

 

アレニウスの式を用いて間の温度の予想を行う方法(具体例)はこちらで別途解説していますので、参考にしてみてください。

 

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リチウムイオン電池の寿命予測(劣化診断)の具体例2(測定していない温度の劣化予測を行う方法)

 

 


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