【演習問題】ランベルトベールの法則と計算・演習問題【リチウムイオン電池の解析】

【演習問題】ランベルトベールの法則と計算・演習問題【リチウムイオン電池の解析】

 

リチウムイオン電池の劣化解析(劣化状態(SOH)の解析)などに各種分析・構造解析を行うための方法があります。

 

例えば、結晶構造の解析ではXRD、電極表面の組成分析やマッピングにはSEMXPSラマン分光法赤外分光法(IR)などを用います。

 

ここで、赤外分光法(IR)において吸光度を測定する際の基本原理として、ランベルトベールの法則というものを使用しており、このページでランベルトベールの法則について解説しています。

 

・ランベルトベールの法則とは?測定時の注意点

 

・ランベルトベールの法則の計算、演習問題1

 

・ランベルトベールの法則の計算、演習問題2(Excel使用)

 

 

ランベルトベールの法則とは?測定時の注意点

赤外分光法(IR)などの基本原理として使用しているランベルトベールの法則とは、 吸光度とサンプルセル内の濃度、セル長さ、吸光係数の関係を表すものあり、以下の式で表されます。

 

吸光度A= -log T =εCL

 

ここで、吸光度AはAbsorbance Unitの頭文字よりAと表記し、次いでTは透過率、εは物質固有の値である吸光係数、Cはセル溶液内の物質の濃度、Lはセル長さ(照射方向の長さ)を表します。

 

ここで、透過率とは入射光の量をI0とし、透過され出てくる光の量をIとした際、T=I/I0×100で表される量のことであり、光が透過した割合のことと言えるでしょう。

 

つまり、溶液内にある物質を溶かし溶液を作成した際に、濃度が濃くなればなるほど(Cがおおきくなるほど)、Lの長さが長くなるほど吸収されやすくなることを意味します。

 

濃度が濃いと光が物質に衝突しやすくなるために、吸収されやすくなることが直感的にわかると思います。
気体分子運動分子の衝突と活性化エネルギーの関係などにイメージが近いかもしれません)。

 

ただし、濃度が非常に高くなる場合はランベルトベールの法則が成り立たたなくなります。

 

この理由は濃度が非常に高いと、光が吸収され過ぎ値がぶれやすくなるため、控えておきましょう。

 

また、サンプルセルが汚れており、濁りがあったり、他の不純物が混ざっていますと正確な吸光度を測定できなくなりますので、気を付けましょう。

 

ランベルトベールの法則は非常に重要であるため、きちんと理解しておきましょう。

 

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ランベルトベールの法則と計算・演習問題1

 

問題

 

光路長2cmのサンプルにおいて、吸光係数εが5×10^6 cm^2/mol、透過率T=50%の際のサンプルの濃度を求めてみましょう。

 

解法

 

吸光度A= -log T =εCLにおいて、後半の等式をしようしましょう。

 

ここで、- log (0.5) = 5 × 10^6 cm^2/mol × C × 2cmとなるため、

 

C=3.01 × 10^-8mol/cm^3 = 3.01 × 10^-5mol/L となります。

 

次に、濃度を振った場合の吸光度の変化について、Excelを用いて考えていきましょう。

 

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ランベルトベールの法則と計算・演習問題2(Excel使用)

 

問題

 

光路長2cmのサンプルにおいて、吸光係数εが5×10^6 cm^2/mol、サンプルの濃度を1×10^-10〜1 mol/Lを超えるまで振った際の、透過率の変化を考えてみましょう。濃度の間隔は適宜決め、グラフを作ってみましょう(Excelなどを利用して)。

 

解法

 

吸光度A= -log T =εCLにおいて、前問題と同様に

 

上述のように、5 × 10^6 cm^2/mol × C mol/L× 2cm = AよりAを算出していきましょう。

 

ここで、Lとcm^3の変換をわすれないように気を付けましょう。

 

ここで、Cの値を1×10^-10から2倍、2倍とし、1mol/Lを超えるまで計算するとします。

 

 

C=3.01 × 10^-8mol/cm^3 = 3.01 × 10^-5mol/L となります。

 

濃度が濃いと透過率が非常に低い値となります。

 

通常ですと、透過率の測定から逆算し吸光係数を算出する場合があります。

 

つまり、濃度が非常に濃く透過率があまりに低すぎると、測定機器の能力が追い付かず、値のバラつきが非常に大きくなります。

 

そのため、算出した吸光係数のバラつきが大きくなるため、濃度が濃すぎる測定は控えておきましょう。

 

 

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