粘度とは?粘度と動粘度の違い

粘度とは?粘度と動粘度の違い

 

リチウムイオン電池は高電圧、高容量、高エネルギー密度、長寿命などのメリットがあるためスマホバッテリーや電気自動車搭載電池、家庭用蓄電池などの採用されています。

 

IOT化が今後進むにつれ、リチウムイオン電池の重要性がより増していきます。

 

リチウムイオン電池の製造工程において、電極を作製する工程があります。電極を構成する物質の混練しスラリーの作成・スラリーの塗布・乾燥といった一連のプロセスを経て電極が作製されます。

 

ここで、スラリーの出来具合を検査する工程では、電極スラリーの粘度に着目して不良品かどうかの判断基準にすることが出来ます。

 

それでは、そもそも粘度とは何なのでしょうか? 単位はどのようなものを使用するのでしょうか? 似た言葉である動粘度と粘度の違いは何でしょうか? 

 

ここでは、粘度に関する以下のテーマで解説していきます。

 

・そもそも粘度とは?

 

・粘度の単位は?

 

 

というテーマで解説していきます。

 

 

そもそも粘度とは?

 

そもそも粘度とは液体の粘性(粘り具合)を数値化するための指標のことを指します。

 

粘性が大きいもの(ねばねばするもの)ほど、粘度が高くなります。粘度が高い液体であるほど、液体をかき混ぜるための外部からの力が必要になります。

 

粘度は別名粘度係数とも呼びます。

 

粘度を測定できる液体はニュートン流体と呼ばれるものです。水や水系の電解液、有機溶媒系の電解液など、大半の液体がにニュートン流体に相当します。そのため、たいていの液体の粘度を測定することができます。

 

ニュートン流体とは、ニュートン粘性の法則に従う流体のことであり、以下のようなメカニズムにより粘度を測定することができます。

 

下図のように、ある固定平板ともう一方が動く平板があり、その間を液体が通っているとします。
動く平板を力Fで速度uで動かしていくと、ある時刻で定常状態となります。

 

定常状態では、速度分布が直線となることが経験的に知られており、この現象をクエット流れとよびます。

 

定常状態では、以下の式が成り立ちます。

 

τ= μU / H となり、μ(ミュー)が粘度です。

 

つまり、動かす平板の力、速度、平板間の距離を測定することで、粘度を算出することが出来ます。

 

それでは、粘度の単位はどのようなものなのでしょうか?

 

(※まれにこのニュートン流体とならない液体が存在し、リチウムイオン電池におけるスラリーなおでもダイラタント流体と呼ばれる混ぜると粘度が急激に上がるような液体になる場合もあります。

 

ダイラタント流体では、電極を作製することができません。)

 

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粘度の単位は?

 

基本的に粘度μの単位は【Pa・s】で表すことができます。

 

もう一つ良く使用する粘度のCGC系の単位としては、P(ポアズ)とcP(センチポアズ)が挙げられます。

 

1Pa・s=10Pとなります。
1Pa・s=1000CPとなります。
1Pa・s=1000mPa・sとなります。。
ちまり、1P=1mPa・sという関係も成立します。

 

きちんと換算式を覚えておきましょう。

 

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粘度を計算してみよう【演習問題】

 

(※工事中)

 

 

粘度と動粘度の違い 動粘度の単位

粘度と似た用語の一つに動粘度と呼ばれるものがあります。
粘度を、密度で割ったものを動粘度ν(ニュー)であり、以下の式で表すことが出来ます。

 

ν=μ×10^-3/ρであらわすことができます。

 

基本的に動粘度νの単位は【m^2/s】となります。計算する際の粘度μの単位は【mPa・s】でであり、密度の単位は【kg/m^3】です。

 

別の動粘度の単位としましては、CGC系と呼ばれるものがありst(ストークス)というもので表すことができます。

 

(※以下工事中)

 

 

動粘度は液体の流れが層流であるか乱流であるかを判断する係数であるレイノルズ数を求める際などに使用する場合があります。

 

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