SBR(スチレンブタジエンゴム)とは?ゴムにおける加硫とは?【リチウムイオン電池の材料】

SBR(スチレンブタジエンゴム)とは?【リチウムイオン電池の材料】

 

リチウムイオン電池やリチウムポリマー電池の電極作製時の材料として、正極材や負極材などの電極スラリーを集電箔(集電体とよぶ場合もある)である銅やアルミに塗布する際にバインダー(結着剤)というものを混ぜることが一般的です。

 

リチウムイオン電池の電極材としてバインダー(結着剤)を入れる理由は、集電箔にスラリーを結着させ、乾燥後に集電箔から電極材が剥離しないようにするためです(剥離強度を上げるため)。

 

またいまでは環境負荷を低減できる物質を使用する流れが強く、電極作製時に有機溶媒であるNMPとバインダーのPVdFの組み合わせを使用するいわゆる溶剤系の電極の使用から、スラリーの溶媒として水とバインダーであるゴム系材料やアクリル系材料を使用する水系電極の使用にシフトする流れがあります。

 

ここでは、水系バインダーの代表ともいえる「SBR(スチレンブタジエンゴム)とは何か?」について解説していきます。

 

・SBR(スチレンブタジエンゴム)とは何か?

 

・リチウムイオン電池におけるSBRの具体的な使用用途

 

・ゴムにおける加硫とは何か?

 

というテーマで解説しています。

 

 

SBR(スチレンブタジエンゴム)とは何か?

 

SBRとはStyrene Butadien Rubberの略であり、スチレンブタジエンゴムのことをします。SBRは合成ゴムの製造量の80%程度と高い割合をしめるほどの汎用性が高いゴムであるといえます。

 

SBRは以下のような化学構造をとります。

 

 

 

SBRの物性の特徴には以下のようなものが上げられますが、基本的に強度、耐薬品性等バランスに優れた材料です。

 

リチウムイオン電池における水系のバインダーとして検討されているケースが多々あります。

 

 

おおまかな物性について以下のようなものが上げられます。

 

SBRの特徴(メリット)

 

・高い強度・弾性・耐摩耗性・耐熱性・耐酸性・耐アルカリ性・絶縁抵抗をもっています。

 

・製造時の不純物の割合が低く、純度が高いです。

 

・加硫を行いやすい(後程解説)です。

 

・価格が安定しています。

 

などのメリットが挙げられます。

 

SBRの特徴(デメリット)

 

・ガスリンなどの耐油性、ベンゼン・トルエンなどの有機溶媒への耐性,、有機酸への耐性が比較的低いです。
ただ、リチウムイオン電池における電極として使用する場合は、エレメントを形成後に強く圧迫して使用するため、電解液である有機溶媒による反応をうけにくく、特に問題ありません。

 

SBRの用途

 

SBRの用途としては、自動車用のタイヤやタイル、ベルト、そしてリチウムイオン電池用のバインダーなどが挙げられます。

 

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リチウムイオン電池におけるSBRの具体的な使用用途

 

リチウムイオン電池においてSBR(スチレンブタジエンゴム)とは水系バインダーの代表として使用されています。水系電極では、バインダーにSBRを使用する際は基本的に増粘剤にCMC(カルボキシメチルセルロース)を使用します。

 

正極である場合、水系の電極の構成は主に活物質: 導電助剤: バインダー : 増粘剤(CMC)の固形分比が80~90% : 0~10% : 0~10% : 0~10% 程度の構成であることが多いです。

 

負極であれば、水系の電極の構成は主に活物質: バインダー : 増粘剤(CMC)の固形分比が80~90% : 0~10% : 0~10% 程度の構成であることが多いです。

 

水系バインダー(SBR)使用時に電極の基本的な製造工程について以下の通りです。
溶剤系では主にバインダーにPVdFを使用し、粘度調整剤(希釈剤)にはNMPを使用しているのに対して、水系では言葉の通り水を使用し、粘度調整剤にはCMC(カルボキシメチルセルロース)を使用します。

 

各種電池メーカーにより、電極材の組成や混練手順、混練時間、塗工条件等が最適化されていますが、流れは基本的に以下の通りであるケースが多いです。

 

 

 

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ゴムにおける加硫とは何か?

 

ゴムにおける加硫とは、ゴムの弾性領域を大きくするための加工方法といえます。分子と分子とつなぐ架橋反応と一種である、架橋部に硫黄が加わるために加硫と呼びます。

 

下のイメージ図のように、加硫をしない場合の分子と分子をつなぎ、分子量を大きくすることによって、弾性域を広げることができます。

 

分子量が大きい分、分子が絡まりやすいために、弾性域を上げられるといえます。

 

 

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