【拡散律速時のインピーダンス】ワールブルグインピーダンスとは?限界電流密度とは?【リチウムイオン電池の抵抗成分】

【拡散律速時のインピーダンス】ワールブルグインピーダンス・限界電流密度とは?求め方は?【リチウムイオン電池の抵抗成分】

 

電気化学の測定法として、ある電極反応の抵抗成分の分離の解析等に良く使用する方法として、交流インピーダンス法という方法があります。

 

リチウムイオン電池などの電極反応においては、電気二重層の充電電荷移動反応(電子授受反応)、拡散反応などがあり、これらは等価回路と呼ばれる電気回路にて置き換えられ、解析に用いられることが一般的です。

 

その中でも拡散律速の場合に、通常の抵抗やコンデンサー成分では表すことが出来ないワールブルグインピーダンスと呼ばものがあり、こちらではワールブルグインピーダンスについて解説しています。

 

・ワールブルグインピーダンスとは?

 

・限界電流密度とは?濃度分極(過電圧)との関係や求め方は?

 

というテーマで解説しています。

 

 

ワールブルグインピーダンスとは?

交流インピーダンス法において、電荷移動律速の場合は抵抗とコンデンサーが並列に配置された等価回路で表すことが一般的に知られており、ナイキストプロット(複素数平面プロット)が半円状になります。

 

しかし、実際のリチウムイオン電池における電極反応で、充放電時に活物質へLiイオンが挿脱入する際の電荷移動反応が律速とならず、反応を起こすための物質輸送反応(拡散)が律速(拡散律速)となる場合が多いです。

 

拡散律速時の拡散抵抗のことをワールブルグインピーダンスと呼び、通常の抵抗やコンデンサーでは表すことが出来ないと考えられており、等価回路においても別の表記をとります。

 

そして、リチウムイオン電池などでの反応も含め、このワールブルグインピーダンスは、電荷移動律速の時の回路の抵抗成分と直列、またコンデンサー成分と並列に配置された以下のような等価回路となります。

 

 

 

そして、このワールブルグインピーダンスを含む場合のナイキストプロットは以下のようになります。
半円の途中(右上付近)から、ワールブルグインピーダンス由来の傾きとして1(斜め45度)に立ち上がる直線となることが一般的に知られています。

 

 

 

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限界電流密度とは?濃度分極(過電圧)との関係や求め方は?

 

電極反応のプロセスは、基本的に電荷移動反応と物質移動(拡散)の直列過程でできています。

 

ここで、リチウムイオン電池をはじめとして電池では基本的に電流密度が上がると電荷移動反応の方が拡散よりも早く、拡散律速が起こります。

 

 

よって、物質輸送の速度によって流すことができる電流値が制限され、このときの電流密度のことを限界電流密度とよびます。限界電流密度は英語では、limitting current densityと表されます。

 

電池の反応解析やめっきの工程改善のための解析などするとく、よくこの限界電流密度の概念ができてくるため理解しておきましょう。

 

また、拡散律速における電流密度であるために濃度過電圧との関係があり、以下の定義式で限界電流密度との関係をあらわすこができます。これが限界電流密度の求め方ともいえます。

 

 

 

 

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限界電流密度は拡散限界電流密度とも呼び、拡散係数の式からもその大きさを測定することができます。

 

拡散限界電流密度では、フィックの法則によって関係づけられ以下の定義式が成り立ちます。

 


過電圧を大きくしていくと、流れる電流値が最初は大きくなっていきますが、ある値で一定になり、これが物質輸送が律速になったことを表し、この値が限界電流密度です。

 

Dは拡散係数を表します。

 

濃度勾配はバルクの濃度と電極表面濃度差を拡散層の厚みでわったものです。

 

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