再配向エネルギーと活性化エネルギー

再配向エネルギーと活性化エネルギー

 

このページでは、電気化学において重要な考え方である

 

・再配向エネルギーとは?

 

・再配向エネルギーと活性化エネルギーの関係

 

について、解説しています。

 

 

再配向エネルギーとは?

 

再配向エネルギーを解説する前の知識として、ポテンシャル曲線について理解する必要があります。

 

平衡状態におけるポテンシャル曲線や電圧がかかった際のポテンシャル曲線についてはこちらで解説しています。

 

ポテンシャル曲線からわかる情報として活性化エネルギーがありますが、他にわかる情報に再配向エネルギーと呼ばれるエネルギーがあります。

 

再配向エネルギーとは、配向が変化する際に発生もしくは吸収するエネルギーのことを指します。

 

 

言葉で解説するとイメージしにくいかもしれませんので、例を元に解説していきます。

 

ある溶液において溶媒を水とし、水溶液に何かしらの塩を溶かしその塩が電離したとします。

 

すると、水分子は酸素Oの方にマイナスの電荷が引き付けられていますので、電離した塩のカチオンの方にOを向けて(配向して)配置されるのです。

 

つまり、安定な状態がカチオンにOが向いて位置した状態と言えます。

 

 

 

 

逆に、Oが外向きでHがカチオンに向いている状態は不安定な状態となります。

 

 

 

そして、不安定な状態の方がエネルギーが高く、安定な状態の方がエネルギーが低いため、エネルギー差が出来ます

 

改めてまとめますと、配向が変化する際に発生もしくは吸収するエネルギーのことを再配向エネルギーと呼びます。

 

特に外圏型の電子移動反応において、この再配向エネルギーが電子移動速度に大きく影響を与え、以下ではこの外圏型反応であることを前提に解説させて頂きます。

 

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再配向エネルギーと活性化エネルギーその1(再配向エネルギーの算出)

 

Buttler-Volmer式の導出にて解説しましたように、過電圧(活性化エネルギーも影響)と電流の関係において活性化エネルギーの大きさもこの関係に大きく影響します(後程解説します)。

 

 

 

 

そして、活性化エネルギーと再配向エネルギーの大きさにも関係があり、L=4Eaという式を満たすことが知られています(上図)。

 

そして再配向エネルギーの大きさは溶媒分子と反応分子との相互作用で決まります。

 

相互作用を決める主なパラメータは溶媒分子の極性と大きさです。

 

特に溶媒分子の極性に影響するパラメータには、誘電率と屈折率が挙げられます(詳細なパラメータには温度なども挙げられますがこれらは誘電率、屈折率に内包しているものです)。

 

これらを踏まえ提唱されている再配向エネルギーの算出式は以下の通りです(導出は別途解説しています)。

 


 
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ポテンシャル曲線からから再配向エネルギーと活性化エネルギーの関係を考えよう

 

ポテンシャル曲線はy=kx^2の形で表すことができ、平衡状態での原系と生成系での曲線を例えばy=(x+a)^2とy=(x-a)^2と表すとします。

 

さらに過電圧nFη分ずらした生成系を考えることで、そやの交点の変化を見れば活性化エネルギーや再配向エネルギーの大きさを計算することができます。

 

a^2=平衡時のEa=L/4などを気を付けて解くことで以下の式を導出することができます。

 

一度流れを確かめてみると理解が深まるでしょう。

 

 

 
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ExcelでLとEaの関係を確認してみよう!

 

実際の数値をExcelを用いて算出してみると以下のようになります。

 

 

初期の交点が平衡時の活性化エネルギーは(0,4)であり、生成系をnFη(上式では4)分ずらしたとすると、変化後の活性化エネルギーは(-0.5,2.25)となります。

 

ここで変化後のEa=(L-nFη)^2/4Lの式に当てはめますとL=16であることに注意して(16-4)^2/64=2.25と一致していることが確認できます。

 

 

 

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