蒸気圧と蒸留 クラウジウス-クラペイロン式とアントワン式

蒸気圧とは?

 

こちらのページでは、化学工学における蒸留の基礎知識である

 

・蒸気圧とは?

 

・クラウジウス-クラペイロンの式

 

・アントワン式

 

 

について解説しています。

 

 

蒸気圧と蒸留

 

蒸気圧を理解するために、水の蒸発現象を考えるとわかりやすくなります。。

 

水をはじめとした物質は分子運動をしており、私たちが普段生活している中では、主に液体から気体になる条件が揃っており、蒸発します。

 

そして、蒸発しようとする推進力のことを蒸気圧と呼び、物質や温度により変化します。

 

蒸気圧は下図のようビーカーに水を入れ、蒸発しないように板でふさいだ場合の板にかかる圧力とも言えます。

 

蒸気圧が大きいほど蒸発の推進力が大きく、速く蒸発します。

 

 

 

この蒸気圧の差を利用して物質を分離する方法が蒸留です。

 

密閉空間で、ある二つの液体A、Bを等量入れ蒸発させた場合、蒸気圧がA>Bだとすると、気相中ではA>Bとなります。

 

この濃度Aが高まった気相を分離させ、凝縮すると濃度Aが高い液相が得られるという原理を、蒸留では利用しています。

 

化学工学における蒸留では、蒸気圧は基礎となる用語であるためきちんと理解しましょう。

 

次に、蒸気圧を表す式について解説します。

 

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クラウジウス-クラペイロンの式

まず、良く使用される気体と液体の転移(気液相転移)時の蒸気圧の関係式であるクラウジウス-クラペイロン式と呼ばれる式を解説します。

 

一般的には、以下の式を良く使用しますが、この式は近似を用いているため本来の値からのズレがありますが、大まかな目安に使用できます。

 

ある温度T1における飽和蒸気圧P1、1mol辺りの蒸発エンタルピー⊿Hが既知の場合、T2における飽和蒸気圧P2を算出できる式です。

 

蒸気圧の単位は[kPa]、温度Tの単位は[K]です。

 

 

 

また、このクラウジウス-クラペイロン式は以下のように変形することもできます。

 

 

つまり、縦軸に蒸気圧P(2点以上の測定結果が必要)のlogをとり、横軸に1/Tをとったグラフを下記、切片と傾きを算出することで、定数A,Bを求められます。

 

ただし、こちらの式も沸点以下では、本来の値とある程度近い値になるのですが、沸点を超えますと成り立たなくなり、さらに正確な値が必要な場合はこの式に補正項がついたアントワン式というものを使用します。

 

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アントワン式

アントワン式は上述のクラウジウス-クラペイロン式と似たような形をしています。

 

下にアントワン式を示します。

 

ここで、蒸気圧Pの単位は[kPa]、温度tの単位は[℃]であることに注意しましょう。
 

 

そして、このA,B,Cは各物質ごとに定めれており、蒸気圧を算出したい物質の定数を入れることで任意の温度における蒸気圧を算出することができます。

 

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