反応次数の計算方法 0次・1次・2次反応【反応工学】

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反応次数の計算方法【反応工学】

 

ここでは、反応次数がわからない反応であり、実験などの結果をもとに解析することで反応次数を決定する方法について解説していきます。

 

・0次反応の場合 反応次数の求め方

 

・1次反応の見分け方 反応次数の求め方

 

・2次反応の見分け方 反応次数の求め方

 

・反応次数の決定法 初速度法

 

というテーマで解説していきます。

 

 

0次反応の見分け方 反応次数の求め方

0次反応の例としては、触媒活性が高い触媒を用いて、反応物が十分にあるときの化学反応がこれに相当するときが多いです。このとき、反応物で触媒が完全に覆われ、反応しなくなっているといったケースは除きます。

 

このような0次反応ですが、反応速度式に直しますと以下の式であらわすことができます。

 

- dCA / dt = k となります。つまり、反応物の濃度に関係なく、一定で減っていく反応が0次反応なのです。

 

それでは、以下のようなデータを得られたとします。これが0次、反応かどうかを見極めるにはどうするといいのでしょうか? 実は0次反応かどうかは一定の速度で減っているかどうかともいえます。

 

 

ここで、1時間ごとの濃度変化の差分をとってみると、0.03mol/Lと一定となっています。

 

つまり、濃度変化が一定であるため、0次反応となります。このような反応次数を決定する方法があります。

 

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1次反応の見分け方 反応次数の求め方

 

ただ、0次反応ではなく、1次反応、2次反応と次数が増えると、濃度変化は一定でなくなります。それでは、どのようにこれらの化学反応の反応次数を見分けるといいのでしょうか?

 

以下で確認していきます。

 

一次反応では、dCA/dt= -kt とかけるために、 以下のようln(CA/CA0) = -ktとなります。ここで、CA0は一定のため、LnCAを縦軸に横軸にtをとり、グラフにプロットすると直線関係が得られます。

 

 

以下のデータをプロットして反応次数が1次かどうか見極めていきましょう。

 

 

このlnCAを縦軸にとり、横軸に時間をとると以下のようなグラフとなります。

 

 

直線上になっていることがわかります。後に解説しますが、二次反応では一次反応のような関係にはなりあmせん。そのため、反応次数が一次であるときちんと見分けることが可能なのです。

 

(有名な法則でであるアレニウスプロットファントホッフプロットと似たようなイメージです。)

 

Excel関数のforecast関数を使用すると容易にデータの予測を行うことが可能です。

 

これが反応次数が一次かどうかを求める方法といえます。

 

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2次反応の見分け方 反応次数の求め方

 

 

それでは、2次反応であるかどうかはどう見分けるのでしょうか?

 

2次反応は以下のように記載することができるため、1/CAと時間が比例関係となります。

 

 

つまり、1/Cを縦軸にプロットし、横軸にtをプロットしたときに直線関係が得られれば、反応次数が2次と決めることが可能です。

 

以下のようなグラフとなります。

 

 

このように、数式を変形し、グラフにプロットして実験の結果と照らし合わせるのが、反応次数の決定法の一つといえます。

 

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反応次数の決定法 初速度法

 

ただ、一つ一つ解析していくと手間がかかるため、ある物質の反応の初速度を測定し、その濃度依存性をみることで、反応次数を決められる初速度法とよばれる反応次数の決定法があります。

 

言葉の通り、濃度を振ったときの反応初速度を測定します。

 

このときに、縦軸にlnv0、横軸にlnC0をとり、グラフにプロットします。するとこれも直線状になり、その傾きが反応次数nとなっています。導出は以下の通りです。

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