合成抵抗2(直列と並列が混ざった回路)

合成抵抗(直列と並列が混ざった回路)

 

こちらのページでは高校物理における

 

 

 

について解説しています。

 

 

直列と並列が混ざった回路の例1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電気回路中の抵抗のことを電気抵抗、または単に抵抗と呼びます。

 

回路中の抵抗の記号は、電流と電圧、オームの法則の関係について解説したこちらのページ
解説した通り四角の形をしています。

 

下図左のような閉回路(すべてつながっている回路(スイッチなどが開いていない回路))において、
二つの抵抗が直列に配置されているとします。

 

そして、

 

・電池等の電源の電圧がV[V]
・流れる電流がI[A]
・二つの抵抗はR1、R2[Ω]

 

であるとします。

 

閉回路では、ぐるっと一周回ると電池等の電源の電圧と一致します。

 

直列では、抵抗に流れる電流が同じであることに注意し、
各抵抗にオームの法則を用いると

 

V = V1 + V2 = IR1 + IR2 = I(R1 + R2) という式が成り立ちます。

 

 

 

 

ここで上図右のように、二つの抵抗を合成して考え、この合成された抵抗のことを
合成抵抗と呼びます。

 

同様にオームの法則から

 

V = V合 = IR合 という式が成り立ちます。

 

 

そして、先ほどの式と照らし合わせると、

 

V =  I(R1 + R2) = IR合 つまり、R合 = R1 + R2 であることがわかります。
 
このように単純に直列につないだ合成抵抗は数が多くなったとしても、
足し合わせるだけで計算できます。
(例えば、抵抗R1、R2、R3と3つの抵抗を直列につなぎ合わせた場合は、
 R合 = R1 + R2 + R3 といった具合に)



抵抗を並列につないだ時の合成抵抗

 

次に、下図左のように二つの抵抗が並列に繋がれているとします。

 

直列時に示した例と同じで

 

・電池等の電源の電圧がV[V]
・流れる電流がI[A]
・二つの抵抗はR1、R2[Ω]

 

とします。

 

並列時、抵抗R1を通る場合と抵抗R2を通る場合で
2種類の閉回路ができます。

 

また、R1に流れる電流をI1とR2に流れる電流のI2とします。
すると、電源から流れる電流I=I1 + I2 が成り立ちます。

 

直列では、抵抗にかかる電圧が同じであることに注意し、
各抵抗にオームの法則を用いると

 

V = V1 = V2 = I1R1 + I2R2  という式が成り立ち、変形すると

I1 = V / R1 , I2 = V / R2 となります。

 

I=I1 + I2 より、I = V (1 / R1 + 1 / R2)となります。

 

 

 

直列時と同様に、上図右のように合成抵抗はオームの法則から

 

V = V合 = IR合 という式が成り立ち、

 

I = V / R合 となります。

 

 

そして、先ほどの式と照らし合わせると、

 

I=  V / (R1 + R2) = V / R合 つまり、1 / R合 = 1 / (R1 + R2) であることがわかります。

 

 

直列時同様に、並列時の合成抵抗は数が多くなったとしても、

各抵抗の逆数を足し合わせたものの逆数を取ることで計算できます。

(例えば、抵抗R1、R2、R3と3つの抵抗を直列につなぎ合わせた場合は、

 1 / R合 = 1 / (R1 + R2 + R3) といった具合に)

 

 

直列と並列に配置された抵抗が混ざっている場合の合成抵抗はこちらで解説しています。

 

なお、簡単な演習はこちらで解説しています。

 


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