ネガワットとは?
近年では原発の問題やより環境問題への意識の高まりや電力自由化などから、節電などの電力に関係する情報を頻繁に耳にするようになりましたよね。
その中でも代表的な電力関連用語である
・ネガワットとは?
・ネガワットを生み出す仕組み
について解説しています。
ネガワットとは?
ネガワットという言葉が出てきた背景には、「電力自由化」に伴い電力の需要と供給のバランスを保つことが難しくなったことが挙げられます。
そして、このネガワットを直訳しますと、ネガティブな電力から転じて、「電力使用を控えること」という意味になります。
つまり、ネガワットとは「節電すること」です。
それではなぜ、今さら節電することをネガワットといった別の言葉で呼ぼうとしているのかを以下で解説しますね。
ネガワットを生み出す仕組み
上述のよう、電力自由化に伴い電力の需要と供給のバランスを保つことが難しくなったということは、電力を使用し過ぎる時間帯が増える可能性があるということにもつながります。
今まで通りみんなに「節電しましょう」と呼びかけるだけでは、電力の使用をきちんと制御できませんよね。
そこで、アグリゲータ―と呼ばれる電力使用量を調整する会社が、電力を使用する会社に対してインセンティブ(報酬)を支払い、節電してもらうという仕組みができたのです。
つまり、インセンティブをもらうことで節電することを、現状ではネガワットと呼んでいます。
株式市場の電力版といったイメージとしてとらえるのもわかりやすいイメージかもしれませんね。
ネガワットを生み出す仕組みが構築されることで、ネガワットを受け入れる会社の方も準備が出来ているため急な要望がアグリゲータ-から来たとしても、受けやすい(節電に応じることができる)環境が整いつつあります。
また、インセンティブを受け取れるのだから対応したいという会社も増える事でしょう。
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