マンガン乾電池の構成と反応、特徴

マンガン乾電池の特徴と反応

 

こちらのページでは、

 

・マンガン乾電池の構成と反応

 

・マンガン乾電池の特徴

 

について解説しています。

 

 

マンガン乾電池の構成と反応

マンガン乾電池は繰り返し充電できない一次電池に分類されます。

 

マンガン乾電池の構成する材料は以下の通りです。

 

使用材料

 

正極
・正極活物質:二酸化マンガン(MnO2)
・導電助剤:カーボン(C)(二酸化マンガンは導電性が低いため、添加)

 

負極
・負極活物質:亜鉛(Zn)(電池容器を兼ねた)

 

セパレータ
・セパレータ:紙セパ

 

電解液
・電解液溶媒:水
・電解質:塩化亜鉛(ZnCl2)のみ or 塩化亜鉛(ZnCl2)+塩化アンモニウム(NH4Cl)
・添加剤:ゲル化剤(粘度の調整)

 

を使用しています。

 

 

マンガン電池の構成と反応

 

上述の材料を組み合わせたマンガン電池の構成は以下の通りです。

 

 
電子エネルギーが高い位置(標準電極電位が関係しています)にある亜鉛(Zn)側から外部負荷回路を通りて、電子が移動、正極のMnO2と電解液中のプロトン(H+)と反応し、MnOOHへ還元されます(正極は別名:カソード、負極は別名:アノードとも呼ばれます)。

 

また、電解液は水系電解液であり、水溶液の粘度を調整し液漏れを抑制するために
ゲル化剤もある程度添加されていることが一般的です。

 

反応式は以下の通りで、使用する電解質により一部反応が変化します。

 

 

 

関連記事

アノード、カソードとは?
標準電極電位とは?起電力の算出方法
アルカリマンガン乾電池の構成と反応
マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池の構造詳細
乾電池の残量を測定する方法(マンガン電池、アルカリ電池)

 

 

マンガン乾電池の特徴

 

マンガン乾電池の特徴は以下の通りです。

 

おおよその電池の各パラメータは以下の通りです。

 

各パラメータ
・理論的な質量あたりの容量:224 Ah/kg
・理論的な質量エネルギー密度:336 Wh/kg
・公称電圧:1.5V
・実際の容量(単3電池の場合):200〜400mAh程度(電池によります)
・実際の質量エネルギー密度:85 Wh/kg程度
・使用温度範囲:-10℃〜55℃程度
・形状:円筒系がメイン

 

 

また、特徴は以下が挙げられます。

 

特徴
・安価であること(以前はアルカリマンガン乾電池より安かったですが、最近では両製品とも普及のため同等の値段と言えるでしょう)

 

・液漏れしにくいこと

 

・出力は大きくないが比較的長持ちするため、小さい電流、出力で長時間使用するもの向き(例えば懐中電灯やリモコン等)

 

関連記事

容量(Ah,mAh)とは?
質量エネルギー密度とは?
電池の内部抵抗、作動電圧とは?
電池の廃棄方法は?
リチウムイオン電池の取扱い上の注意
アルカリマンガン乾電池の構成と反応
マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池の構造詳細
乾電池の残量を測定する方法(マンガン電池、アルカリ電池)

 

 

マンガン電池などの一次電池を使用する際の注意点

 

注意点としては以下のようなことが挙げられます。

 

・一次電池であるため充電してはいけません(充電反応でなく電解液の分解が優先的に起きて危険な状態になります)。

 

・いくつかの電池を使用する場合、古い電池と新しい電池を同時に使用しないようにしましょう(劣化により容量内部抵抗の違いから電池が過放電状態になり危険な場合があります)。

 

廃棄時はきちんとルールに従い廃棄していきましょう

 

最近事故などの安全性の面でも注目を浴びているリチウムイオン電池のように破裂・発火まで起こるような危険性はないですが、きちんんと注意点を守り、使用していきましょうね。

 

関連記事

容量(Ah,mAh)とは?
電池の内部抵抗とは?
電池の廃棄方法は?
リチウムイオン電池の取扱い上の注意
アルカリマンガン乾電池の構成と反応
マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池の構造詳細
乾電池の残量を測定する方法(マンガン電池、アルカリ電池)

 

 

 

マンガン乾電池の構成と反応、特徴○ 関連ページ

電池関連の用語まとめ
容量(Ah,mAh容量),組電池の容量,SOC,DODとは?
【電池の容量】mAh,AhからWhに変換する方法【飛行機持ち込み160Wh以下かどうか判定する方法】
放電終止電圧、充電上限電圧とは?
【電池設計の基礎】電池設計シートを作ろう!1 容量の設計
【エネルギー密度の計算】多孔度と真密度から電極の厚みを計算してみよう!
SOH(電池の基礎用語)とは?
電池の容量の計算方法
組電池とは?組電池の容量と電圧の計算方法
Wh容量、SOC-OCV曲線、充放電曲線とは?○
電池の評価に使われている1C,2Cとは何のこと?時間率とは?○
電池の充放電効率(クーロン効率)とは?
容量維持率とは?サイクル試験時の容量維持率
サイクル試験とは何?一般的なサイクル試験条件と結果○
サイクル試験と温度の関係性は?サイクル試験とSOCの幅の関係性
フロート試験とは何?一般的なフロート試験条件と結果○
【電池発火時の対処・消火方法】リチウムイオン電池が発火した際、水はかけるべき?
【電池はなぜ発火する?】リチウムイオン電池が発火のメカニズム(原理)
トリクル充電とは?○
CC充電とは?
CCCV充電とは?○
パルス充電とは?鉛蓄電池に使用すると寿命が延びる?
【図積分】CC充電、CCCV充電時の充電電気量の計算方法
電池はどうやって捨てる?電池の廃棄方法は?○
SOC-OCV曲線から充放電曲線をシミュレーションする方法
リチウムイオン電池の取扱い上の注意点○
リチウムイオン電池を長持ちさせる方法
リチウムイオン電池の充電時に対応していない充電器を使用した時の危険性
外部温度と電池の容量の関係(寒い方が容量小さい?)
質量エネルギー密度、体積エネルギー密度とは?
電池の分類
アルカリマンガン乾電池の構成と反応、特徴
マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池の構造詳細
マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池の放電曲線
乾電池の残量を測定する方法(マンガン電池、アルカリ電池)
アルカリマンガン乾電池表面に付着した白い粉の対処方法
ニッケル・水素電池の構成と反応、特徴
リチウムイオン電池の構成と反応、特徴【リチウムイオン電池の動作原理】
鉛蓄電池の構成と反応、特徴
ニッケル・カドミウム電池(ニッカド電池)の構成と反応、特徴
ナトリウム硫黄(NAS)電池の構成と反応、特徴
レドックスフロー電池の構成と反応、特徴
二次電池の性能比較 作動電圧、エネルギー密度、寿命、作動温度範囲、安全性の比較
メモリー効果とは?メモリー効果と作動電圧
オームの法則、作動電圧と内部抵抗、出力とは?
電池の劣化係数とは?
交流抵抗と直流抵抗の違い(電池における内部抵抗)
通電時間と直流抵抗の関係
電池の端子電圧と正極電位、負極電位の関係
電池の知識 分極と過電圧、充電方法、放電方法
比熱と熱容量
電池の知識 電池通電時の自己発熱
電池の知識 電池の常温時と低温時の内部抵抗の変化
リチウムイオン電池の安全性
過充電とは?過充電すると何が起こる?
【スマホの過充電?】過充電という言葉の誤った使い方
アノード、カソードって何?酸化体と酸化剤、還元体と還元剤の違いは?
電析とは何?電析と安全性
電析が起こる原因と条件 起こさないための対応策は?
電気二重層キャパシタとは?電池との違いは?
キャパシタとコンデンサ−は厳密には異なる!?EDLCの原理
【充電式電池】新しい電池と古い電池を同時に使用するとどうなる!?
コイン電池の種類と頭文字の記号
電池と燃料電池の違いは?固体高分子形燃料電池の構造と反応
電池の回路図の記号は?長い方が+? ○
単位Nとkgfの違いは? NやJをkg,m,sで表そう
電池の短絡とは?短絡が起こる場合と対策
コイン電池とボタン電池の違いは?
乾電池に記載のAAやDなどの記号は何?乾電池の大きさとパワーの違い
バイポーラ電池(バイポーラ電極使用電池)とは?メリットとデメリット
瞬低とは?瞬時電圧低下とは?
ヒューズとは?単電池や組電池におけるヒューズの役割
シャント抵抗とは?
自己放電(電池の用語)とは?
OCV(開回路電圧、開放電圧)とは?
コイン電池、ボタン電池の構造詳細、残量の測定方法
公称電圧とは?作動電圧との関係性
平均作動電圧とは?作動電圧との関係性
リチウムイオン電池とリチウム金属電池は違うもの?
リチウムイオン電池とリチウムポリマー電池は違うもの?
リチウムイオン電池の活性化過電圧、濃度過電圧、IR損とは?
電池の対向容量比とは?利用容量とは?電池設計の基礎
CC充電とCCCV充電 定電流充電と定電流定電圧充電は同じもの??
バッテリー記載のCCAとは?【バイク用バッテリー】
【大きいほど低抵抗?】リチウムイオン電池の容量と内部抵抗の関係
【内部抵抗の計算】リチウムイオン電池の内部抵抗と反応面積から予想してみよう!
【リチウムイオン電池の接触抵抗低減】Al箔やCu箔の接触抵抗を下げる方法
リチウムイオン電池のドライアップとは?
電動ドライバー用バッテリーの特徴【リチウムイオン電池と二カド電池の違い】
リチウムイオン電池とアルカリ電池の違いは?
リチウムイオンバッテリーが寒さに弱い理由は?【スマホ用バッテリー】
リチウムイオン電池の特徴まとめ

HOME プロフィール お問い合わせ