電食・ガルバニック腐食・異種金属腐食 

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電食・ガルバニック腐食・異種金属腐食

 

実は金属などが腐食することは電気化学と深い関わりがあります。

 

腐食反応は局部的な電池反応が起こることで、一方の金属が溶けだしたり、溶けだした金属イオンが周囲の元素と反応し錆になったりすることを意味します。

 

腐食には種類が多くあり、その中でも「電食」「ガルバニック腐食」「異種金属腐食」など意味が似ているものがあります。これらはどのように定義されているのでしょうか?

 

ここでは、「電食」「ガルバニック腐食」「異種金属腐食」に関する以下の内容を解説していきます。

 

・ガルバニック腐食・異種金属腐食

 

・電食の意味と異種金属腐食との違い

 

というテーマで解説していきます。

 

 

ガルバニック腐食・異種金属腐食

 

実は、先にも述べた「電食」「ガルバニック腐食」「異種金属腐食」において、厳密にはガルバニック腐食と異種金属腐食は同じものといえます。

 

そして、電食のみは、ガルバニック腐食や異種金属腐食と異なるものといえます。

 

以下で詳細を解説していきます。

 

ガルバニック腐食や異種金属腐食とは、言葉の通り「異なる金属があり、その間を電解質が満たすことで局部電池になり腐食する」という腐食の形態を指します。

 

例えば、よくわる事例としては配管の材質にステンレスを使用しており、継ぎ手に別の金属(炭素鋼配管)を使用していたとします。そこで、電解質が若干とけた水を間の中に通したとすると、電池反応が徐々に進んで数か月数年といったレベルで腐食が大きくすすむときがよくあります。

 

異種金属であるということで、多かれ少なかれ電位差は生じるもので、電位の差が大きいほど(標準電極電位イオン化傾向)の差が大きいほど)劣化しやすくなります。

 

以下は二次電池として有名なリチウムイオン電池の構成のイメージです。異種金属間腐食、ガルバニック腐食では、正極、負極が各々金属にあたり、異動するイオンが違うものの、基本的には以下のような反応機構で劣化していきます。

 

 

異種金属腐食が起こらないようにするには、基本的には同じ材質のもので統一するといいです。

 

ただ、コストとの兼ね合いなどでどうしても異種金属の組みあわせを使用しなければいけないときには、絶縁処理をすることが基本です。電池における短絡の防止対策と同じといえます。

 

このように異種金属腐食(ガルバニック腐食)が起こさらないめの予防策や起こったときの対策を行い、部材が劣化することを防ぎましょう。

 

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電食の意味と異種金属腐食との違い

一方で、電食とは先にも述べたガるガルバニック腐食(異種金属腐食)と異なるものとして考えることが多いです。

 

それでは、電食の意味はどのようなものなのでしょうか?電食とは別名迷走電流腐食ともいい、電車などを動かすために変電所から電気エネルギーが流れてきます。

 

このとき、想定している電気の通り道ではなく、付近の金属管などの流れてほしくないところに電流が流れることがあります。このような電流のことを迷走電流とよびます。

 

以下のようなイメージです。

 

 

この迷走電流によって、電車の構成材料や付近の配管が腐食することを電食、もしくは電蝕とよびます。基本的には、異種金属腐食とは区別することが多いです。

 

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