フィックの法則の導出と計算【拡散係数と濃度勾配】


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フィックの法則の導出と計算【拡散係数と濃度勾配】

 

物質の移動現象を表す公式にはさまざまな種類があり、その中の代表例の一つとしてフィックの法則があります。

 

このフィックの法則とはどのような意味をもち、どういった場面で使用するのか理解していますか。

 

ここでは、フィックの法則の導出や計算方法について解説していきます。

 

・フィックの法則と拡散係数・濃度勾配(濃度依存性) 【一次元の拡散方程式を立式してみよう】

 

・フィックの法則を使用して、拡散係数や濃度を求めてみよう

 

というテーマで解説していきます。

 

 

フィックの法則と拡散係数・濃度勾配(濃度依存性) 【一次元の拡散方程式を立式してみよう】

 

まず、フィックの法則とは、さまざまな物質の拡散現象を説明した法則であり「単位時間、単位面積あたりの拡散速度(拡散流速:フラックス)は濃度勾配に比例する」というものです。

 

そして、フィックの法則とは以下のような数式で表すことができます。

 


基本的には、拡散流速というとモル拡散流束と呼ばれる単位[mol/(m^2・s)]で表記されるものを使用します

 

そして、拡散係数の単位には[m^2/s]を使用し、濃度勾配の単位には濃度[mol/m^3]を位置[m]で割った[mol/m^4]を使用します。

 

なお、拡散流束にはいくつか種類があり、質量に着目した質量拡散流束というものがあります。こちらの場合の単位は、[kg/(m^2・s)]を使用します。

 

 

濃度の差が大きいほど濃度勾配も大きくなるため、拡散の速度も上昇します。エネルギー変換と同様に、濃度が高いところから低いところへ移動するのが拡散です。

 

ここでは、一般的な拡散流束であるモル拡散流束の導出を行っていきます。

 

まず、先にも述べたように拡散流束は濃度勾配と比例することから、J ∝ dC/dxとなります。ここで、比例定数をDとおくと、J = D dC/dx という拡散流束の関係式が導出されるのです。

 

そして、この定数かけるある成分の勾配という数式の構成は、他の移動現象にも適用でき、熱伝導におけるフーリエの法則でも同様の形をとります。併せて理解しておきましょう。

 

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フィックの法則を使用して、拡散係数や濃度を求めてみよう

 

それでは、フィックの法則を用いて、拡散速度や濃度勾配や拡散係数を計算してみましょう。

 

例題

 

ある配管内の位置xにおいて物質の拡散速度が0.5mol/(m^2・s)でした。なお、配管の長さは2mであり、出口の濃度が0.1mol/m^3であり、入口の濃度が1.1mol/m^3、濃度分布が直線上であるときの拡散係数を計算してみましょう。

 

解答

 

濃度分布が直線ということば濃度勾配が一定となります。

 

よって、濃度勾配は(1.1 - 0.1 ) / 2 = 0.5 mol/m^4となるのです。

 

ここで、フィックの法則より J= D dC/dx であるため、 拡散係数D = 0.5 / 0.5 =1 mol/(m^2・s)となるのです。

 

きちんとフィックの方程式や濃度依存性、拡散係数について理解しておきましょう。

 

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