熱拡散率(温度拡散率)と熱伝導率の変換・計算方法【演習問題】

熱拡散率(温度拡散率)と熱伝導率の変換・計算方法【演習問題】

 

当サイトでは、リチウムイオン電池をメインテーマとして各種解説をしていますが、リチウムイオン電池だけでなく、製造業において化学工学の知識は不可欠です。

 

例えば、リチウムイオン電池の製造工程としては、電極スラリーを混練する際の撹拌する力や与えるエネルギーの設計、電極スラリーを混練したあとの電極基材へ塗布した後のコーターでの乾燥条件の設計などに化学工学の知識が必要になる場合があります。

 

ここでは、化学工学における基礎技術である移動操作(流体や熱伝導)の中でも重要な用語である「熱拡散率(温度拡散率)と熱伝導率」関する内容について解説していきます。

 

・熱拡散率(温度拡散率)と熱伝導率の変換方法

 

・熱拡散率(温度拡散率)を熱伝導率から計算してみよう【演習問題】

 

というテーマで解説しています。

 

 

熱拡散率(温度拡散率)と熱伝導率の変換方法

 

熱伝導率とは、熱の伝わり方の一つである熱伝導(伝導伝熱)によって伝わる熱の伝わりやすさを表した量です。

 

以下のように、定義されています。最も単純なモデルである平板間での熱伝導度を表す式は以下の通りです(詳しくは熱伝導(伝導伝熱)のページで記載しています)

 


それでは、熱拡散率(温度拡散率)とはどのような定義であり、熱伝導率との違いはどのようなものなのでしょうか。

 

熱伝導率が温度勾配が生じるときの熱の伝わりやすさを示していたのに対して、熱拡散率とは温度の分布がなくなり平衡状態になるまでの速度を表した量といえます。

 

以下のように、熱拡散率とは熱伝導率を比熱密度で割った値のことを指します。

 

 

このように熱拡散率と熱伝導率は関係づけられています。

 

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熱拡散率(温度拡散率)を熱伝導率から計算してみよう【演習問題】

 

それでは、熱拡散率と熱伝導率の変換を行って、理解を深めていきましょう。

 

例題

 

あるアルミニウムの熱伝導率は236 W/(m・K)、密度は2.7g/cm^3、比熱は0.880 J/(mol・K)ということがわかっています。

 

このときの熱拡散率を計算してみましょう。

 

解答

 

以下の定義式に従って、熱伝導率から熱拡散率に変換してみましょう。

 

 

Wの単位がJ/sであることに注意して、熱拡散率α=236 J/(m・K・s) / 2700 kg/m^3 / 0.9 J/(g・K)× 1000 = 97.1 mm^2/s と計算できます。

 

熱物性では、単位変換が複雑な場合が多いため、気を付けて計算しましょう。

 

ミリ、マイクロ、ナノなどのへの変換はこちらで解説しています)

 

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