反応工学の問題 反応器の必要体積の比較の問題

反応工学の問題 反応器の必要体積の比較の問題

 

ここでは、反応工学の中でも反応器の種類と設計に関する以下の内容を解説していきます。

 

 

 

 

いまでは「スマホバッテリー」「電気自動車搭載バッテリー」「家庭用蓄電池」などに採用されているリチウムイオン電池ですが、iot化が進むにつれさらにその重要性が増していきます。

 

できるだけリチウムイオン電池が長持ちするようにバッテリーが改良されていますが、そもそもなぜリチウムイオン電池は劣化するのでしょうか?

 

ここでが、リチウムイオン電池の劣化のメカニズム(原理)について解説していきます。

 

・リチウムイオン電池の劣化のメカニズム(原理) 容量劣化のメカニズム

 

・リチウムイオン電池の劣化のメカニズム(原理) 内部抵抗劣化のメカニズム

 

というテーマで解説していきます。

 

 

リチウムイオン電池の劣化のメカニズム(原理) 容量劣化のメカニズム

リチウムイオン電池の劣化と一言でいっても、いくつかの劣化の種類で分類できます。

 

実はリチウムイオン電池の劣化は主に「容量の低下」「内部抵抗の上昇」に分類することができます。そして、電池が劣化している状態をあらわす指標のことをSOH(States of Health)と表します。

 

まずはリチウムイオン電池の容量の低下、別の言い方では容量劣化が起こるメカニズム(仕組み)について解説していきます。

 

容量が劣化する理由を解説する前に、簡単にリチウムイオン電池の構成について解説していきます。

 

リチウムイオン電池は、正極、負極、セパレータ、電解液、ケース等から構成されます。そして、充放電反応がおこるときには、以下のようにリチウムイオンが移動します。

 


容量はこのリチウムイオンの量に相当する電気量ともいえます。そして、さまざまな劣化パターンにより、使用できるリチウムイオンの量が低下し、容量が減っていくことを容量劣化と呼びます。

 

容量劣化を引き起こす劣化の種類としては、充放電を繰り返すことで起こるサイクル劣化やある一定の電圧で保つことで起こるフロート劣化、放置状態で置くことで起こる放置劣化、さまざまなパターンで劣化する経年劣化などが上げれます。

 

ただ、どのような電池の使用状況であっても、容量の劣化する理由は同じで、基本的には負極材に使用する黒鉛(グラファイト)と電解液(特に有効溶媒のエチレンカーボネート(EC))が反応してしまい、負極の表面のSEI皮膜が成長することが原因です
SEI(固体電解質相)についてはこちらで解説しています)

 

つまり、リチウムイオン電池は化学反応で充放電反応が進みますが、化学反応は必ず先にも述べたような副反応(望ましくない反応)が起こります。そのため、劣化が全くおこらないようにすることは非常に難しいのです。

 

ただ、こちらのリチウムイオン電池(バッテリー)を長持ちさせる方法にも記載しましたが、化学反応であるためにアレニウスの式の反応速度は依存します。よって、高温下での保存をさけることなどで容量劣化を抑制することは可能です。

 

このような劣化メカニズムの解析によって、劣化ができるだけおこらないような電池の設計に反映することができるようになります。

 

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リチウムイオン電池の劣化のメカニズム(原理) 内部抵抗劣化のメカニズム

 

次に内部抵抗の劣化のメカニズム(仕組み)について解説していきます。

 

電池には内部抵抗というものがあり、内部抵抗とは簡単に解説すると充放電に伴う電池内部の各種反応が遅いことを表します。

 

以下の図のように、さまざまな内部抵抗の種類があります。例えば、拡散抵抗、電荷移動抵抗、イオン移動抵抗、リード抵抗などです。

 

 

 

内部抵抗の劣化のメカニズム(原因)は、各種反応がより遅くなることが理由です。

 

それでは、なぜ反応がより遅くなっていくのでしょうか?

 

容量の劣化の仕組みでも解説したSEIの成長以上に、各反応が遅くなり原因があり、それは充放電の繰り返し、つまりサイクルによる電極の膨張収縮がおこることが内部抵抗の劣化の主な原因です

 

充放電に伴いリチウムイオンが正極材、負極材に出し入れされます(インタカレーション)が、このときに活物質自体の膨張収縮がおこります。

 

すると、正極材や負極材といった電極材は基本的にバインダーなどによって、基材箔に結着されていますが、電極材の膨張収縮がおこるとこれらの結着性が弱くなっていきます。

 

そのため、活物質−活物質間であったり、活物質−基材間などのあらゆる結合が弱くなるために、反応も遅くなるという流れで、内部抵抗の劣化が起こります。

 

そのため、こちらのリチウムイオン電池(バッテリー)を長持ちさせる方法にも記載していますが、内部抵抗の劣化が起こらないようにするためには、膨張収縮をできるだけ少なくする方法であるDODの幅を抑えた充電をするといいです。

 

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