気体の酸性度 酸性気体、中性気体、塩基性(アルカリ性)気体
高校化学において出題される気体に関する問題として、酸性度((酸性・中性・塩基性(アルカリ性))に関する
ものがあります。
ここでは、酸性気体、中性気体、塩基性(アルカリ性)気体に関する内容について解説していきます。
・酸性気体、中性気体、塩基性(アルカリ性)気体の定義
・酸性気体、塩基性気体の種類(具体例)
というテーマで解説していきます。
酸性気体、中性気体、塩基性(アルカリ性)気体の定義
液体には酸性、中性、塩基性といったものがあることが一般的に知られています。
一方で、実は気体にも酸性、中性、塩基性といった分類がされており、各々酸性気体、中性気体、塩基性(アルカリ性)気体とよびます。
気体の酸性度は、乾燥剤との相性を判断するときなどのに使用するためにきちんと理解しておくといいです。
気体が「酸性になるか塩基性になるか」は、その気体が水に溶けた際の液体が「酸性かアルカリ性か」と対応しています。
以下のようなイメージです。
つまり、気体が水にとけて酸性となれば、酸性気体であり、水に溶けて塩基(アルカリ性)であれば、塩基性気体となるのです。
具体的な例として、HClの気体が水にとけ、電離します。このとき、H+を放出し、水素イオン濃度上昇するために、pH(ペーハー)が下がります。つまり酸性となるのです。
同様に、電離時にOH-を多く放出するのであれば、塩基性気体となります。
中性気体は基本的に、何も溶けていない状態のものを指します。
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酸性気体、塩基性気体の種類(具体例)
それでは、どのような物質が酸性気体、中性気体、塩基性気体に分類されるのでしょうか。
以下で代表例を確認していきます。
① 酸性気体
- HF(フッ化水素)、HCl(塩化水素)、HBr(塩化臭素)、HI(塩化ヨウ素)といたハロゲン化水素
- Cl2(塩素)、 H2S(硫化水素)、 SO2(二酸化硫黄)、 NO2(二酸化窒素)、 CO2(二酸化炭素)
が代表的です。
(なお、ハロゲン化水素では、HFの酸性度が最も弱く、原子番号が大きくなるほど酸性が強くなります。
また、HFのみが弱酸であり、他は強酸です)
② 中性気体
中性気体とはそもそもほとんど水に溶けない気体を指します、。
- H2(水素)、O2(酸素)、N2(窒素)、 CO(一酸化炭素)、NO(一酸化窒素)
- O3(オゾン)
などがあてはまります。
(なお、水に溶けない物質(溶けにくい)には、ヘンリーの法則(気体の溶解度)の問題がよく出るので合わせて覚えておきましょう。)
③ 塩基性気体
- アンモニア(NH3)
高校化学では、基本的にアンモニアのみを抑えておけばいいです。
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