気体の水溶性と気体の収集方法(上方置換、下方置換、水上置換)
高校化学において出題される気体に関する問題として、水溶性や捕集方法に関するものがあります。
ここでは、気体の水溶性と気体の回収方法について解説していきます。
・気体の水溶性
・気体の捕集方法は?上方置換法・下方置換法・水上置換法で集められる気体は?
というテーマで解説していきます
気体の水溶性
高校化学では、気体の性質として水溶性(水に溶ける性質)か不溶性(水に溶けない性質)に分かれます。
水に溶ける気体
水に溶ける気体には以下のようなものがあります。
- ハロゲン化水素(フッ化水素(HF)、塩化水素(HCl)、臭化水素(HBr)、ヨウ化水素(HI))
- 塩素(Cl2)
- 二酸化炭素(CO2)、二酸化窒素(NO2)、硫化水素(H2S)、二酸化硫黄(SO2)
- アンモニア(NH3)
ちなみに、溶けた後に酸性となるか、塩基性となるかという問題が出題されることがあるため、気体の酸性度についてきちんと覚えておきましょう。
上の例をが高校化学で出題される物質のほとんどです。アンモニアだけが塩基性で他は酸性であると覚えておくといいです。
水に溶けない気体
水に溶けない性質である不溶性気体は以下のようなものがあります。
- 水素(H2)、酸素(O2)、窒素(N2)、
- 一酸化炭素(CO)、一酸化窒素(NO)
- 希ガス(He,Arなど)
- アセチレン(C2H2)
- オゾン(O3)
などがあります。
これらの気体は、水に溶けないため、水溶液とならないため液の酸性度は、中性になります。
これらをまとめた「簡単に水が溶けるかどうか、また酸性、中性、塩基性になるか」をまとめたものは以下の通りの表です。
※※
一つひとつ丁寧に覚えておきましょう。
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気体の補修方法は?上方置換法・下方置換法・水上置換法で集められる気体は?
実は気体の水溶性と気体の集め方には、おおよその対応があるために併せて覚えておくといいです。
具体的には以下の通りです。
上方置換法の原理と上方置換によって集めることができる気体
基本的に上方置換方法で収集できるとは、空気よりも密度が小さい物質です。
ただ、すべての気体の密度を覚えておくということは現実的ではないです。
そのため、空気との分子量(約28.8)と比較し、これより小さいものが上方置換で集めることが可能です(ただし、不溶性であれば水上置換を優先)。
以下のようなイメージです。
※※
ただ、高校化学の問題で上方置換で集める気体は塩基気体であるのアンモニアのみと覚えておきましょう。
下方置換方の仕組みで収集できる気体
上に述べた原理と同じで、空気の分子量より大きいものであれば、捕集したい物質が沈むために下方置換が有効です。
そして、実は先にものべた水溶性の気体で、かつ酸性のものは基本的に下方置換で捕集します。
つまり、上で記載のアンモニア以外の水溶性気体が該当します。
水上置換法の原理と回収できる気体
水に溶けない気体は水上置換方法で収集することが普通です(水上置換での利点はこちらで解説)。
よって、水に溶けない不溶性の気体であったら、水上置換法によって取集しましょう。
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