物質量(モル:mol)とアボガドロ数の違いや関係は? 計算問題を解いてみよう
高校化学において重要な考え方に「物質量(単位モル:mol)」や「アボガドロ数(アボガドロ定数)」などの用語があります。
ここでは、このモル(物質量)とアボガドロ数の違いや関係について解説していきます。
・物質量(モル:mol))とアボガドロ数の違いや関係
・物質量(モル:mol)とアボガドロ数の違いや関係は?モルと粒子数の計算問題を解いてみよう【演習問題】
というテーマで解説していきます。
物質量(モル:mol))とアボガドロ数の違いや関係
化学における基礎用語に物質量(単位;モル)があり、これをきちんと理解していないと化学が全般的にわからなくなってしまいます。そのため、きちんと学習しておきましょう。
物質量の単位はモル(mol)で表記することが基本です。そして、このモルと関係する用語にアボガドロ数と呼ばれるものがあります。それでは、物質量(モル)とアボガドロ数にはどのような関係があるのでしょうか。
実は、物質量1mol(モル)には、物質の原子の個数がアボガドロ数(6.02 × 10^23個)分含まれます。
原子量・分子量・式量の基準物質C12(質量数12)において、炭素原子がアボガドロ数(6.02 × 10^23個)個分集まったものが12gとなります。このアボガドロ数分の粒子数の集まりのことを1molと定義しているのです。
以下のようなイメージです。
このアボガドロ数と物質量(モル数)との関係は、みかんを箱に仕分けることに似ています。
例えば、総数100個のみかんがあり、それを5個ずつ箱に分けるとしましょう。すると、100/5=20箱分が必要となります。
ここで、分ける個数の単位5個がアボガドロ数にあたり、箱の数がモル数の相当するのです。
そして、1molあたりの質量をモル質量と呼びます(値は原子量や分子量・式量と同じですが、単位は異なります)。
炭素1mol(モル)では先にも述べたように、12g/molとなります。他にも水分子(H2O)であったら、18g/molとなちます。
これらが、モル(物質量)とアボガドロ定数の関係です。きちんと理解しておきましょう。
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このように、1molはアボガドロ数分(6.02×10^23個分)の粒子(原子)の集まりといえます。
この変換方法になれるためにも、実際にモル数(物質量)と粒子数に関する計算問題を解いてみましょう。
例題1
酸素分子2molには、分子の数は何個含まれるでしょうか、
解答1
酸素分子として2molあるために、単純に2 × 6.02 × 10^23 =1.24 × 10^24 個分の分子が含まれます。
※※
例題2
酸素分子3molには、酸素原子の数は何個含まれるでしょうか、
解答2
酸素分子としては、3× 6.02 × 10^23 個が存在します。さらに、酸素分子あ酸素原子2個分で構成されるために、酸素原子の粒子数は分子数の2倍です。
よって、2 × 3 × 6.02 × 10^23 = 3.61 × 10^24個分の酸素原子が含まれるといえます
※※
例題3
酸素分子3.01 × 10^23個は、酸素分子の物質量何mol(モル)に相当するのでしょうか。
解答3
個数をアボガドロ数で割っていきます。3.01 × 10^23 / (6.02 × 10^23) = 0.5molとなります。
例題4
酸素分子3.01 × 10^23個の中に、酸素原子は物質量何mol分含まれているでしょうか。
解答4
酸素原子は酸素分子の中に2個含有しているために、2×3.01 × 10^23 / (6.02 × 10^23) = 1molとなります。
例題5
メタン分子(CH4)6.02 × 10^23個の中に、水素原子は物質量何mol含まれているでしょうか。
解答5
水素原子はメタン分子の中に4個含有しているので、4×6.02× 10^23 / (6.02 × 10^23) = 4molとなります。
一つ一つ丁寧に用語を確認していきましょう。
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