ホイートストンブリッジにおける計算問題を解いてみよう【ブリッジ回路の解き方】

当サイトでは記事内に広告を含みます


ホイートストンブリッジ回路における計算問題を解いてみよう

 

高校物理におけるの電磁気学分野では、電気回路に関する問題は良く出てきます。

 

中でも、ホイートストンブリッジと呼ばれるブリッジ回路の計算問題があり、ここではホイートストンブリッジの問題の解き方について解説していきます。

 

 

・ホイートストンブリッジ回路における抵抗、電圧、電流の関係や特徴

 

・ホイートストンブリッジの計算問題をといてみよう1  抵抗値の算出

 

・ブリッジ回路の計算問題をといてみよう 電流値を求めてみよう

 

というテーマで解説していきます。

 

 

ホイートストンブリッジ回路における抵抗、電圧、電流の関係や特徴

 

ブリッジ回路とは以下のようなひし形の形状に、橋わたし(ブリッジ)がついたような回路のことを指します。中でも、間のブリッジの部分に電流が流れないときは、3つの既知の抵抗を準備すれば、残り1つの抵抗も測定できます。この仕組みをホイートストンブリッジとよびます。

 

なお、電流が流れない部分の端では、同電位となることも特徴の一つです。

 

 

この条件では、抵抗値をR1~R4とした際には、「ひし形の対抗部にある抵抗の数値を掛け合わせたものが一致する」という特徴をもちます。

 

つまり、R1R4=R2R3 となるのです。これを変形した形 R1/R2=R3/R4という計算式が成り立つことも覚えておきましょう。

 

 

基本的にホイートストンブリッジの問題は、基本的にこの性質を利用したものがほとんどであるため、きちんと理解しておきましょう。

 

関連記事

 

メートルブリッジの計算問題を解いてみよう

 

ホイートストンブリッジの計算問題をといてみよう1  抵抗値の算出

 

それでは、上述のホイートストンブリッジの関係を参考にして、計算を行ってみましょう。

 

例題

 

以下のようなR1=3Ω、R2=6Ω、R4=2Ωのブリッジの回路があるとします。ブリッジ部分に電流が流れない場合の、R3の抵抗値を求めてみましょう。

 

解答

 

R3の抵抗値をaとして計算していきましょう。

 

上述のホイートストンブリッジにおける公式を使用しますと、 6 × a = 3 × 2 となるため、a=1となります。つまり、R3の抵抗値は1Ωとなるのです。

 

関連記事

 

メートルブリッジの計算問題を解いてみよう

 

 

ブリッジ回路の計算問題をといてみよう 電流値を求めてみよう

 

ホイートストンブリッジにおける計算になれるためにも、さらに演習をしてみましょう。ここでは、電圧と抵抗値がわかっているときに回路に流れる電流の大きさについて考えていきましょう。
例題

 

電圧が5Vであり、抵抗値が上で求めた値である R1=3Ω、R2=6Ω、R3=1Ω、R4=2Ωであるときの各々の抵抗に流れる電流値を求めてみましょう。

 

解答

 

ブリッジ部分には電流が通電されないことを考慮しますと、R1、R3とR2、R4に流れる電流値は同じです。

 

 

ここで、上側の回路の合成抵抗はR上=R1+R3=1+3=4Ωとなります。一方でR下=R2+R4=6+2=8Ω となります。ここでこれらの合成抵抗は並列につないであるため、各々の合成抵抗には電圧5Vがかかります。

 

よって流れる電流はオームの法則により、I=V/Rであるため、上側の合成抵抗にかかる電流 I上= 5/ 4=1.25Aとなります。

 

さらに、下側の合成抵抗であれば、I下= 5 / 8 = 0.625 Aとなるわけです。

 

きちんとホイートストンブリッジ回路の扱いになれ、電磁気の問題を攻略していきましょう。

 

関連記事

 

メートルブリッジの計算問題を解いてみよう

 

ホイートストンブリッジにおける計算問題を解いてみよう【ブリッジ回路の解き方】 関連ページ

SI単位
密度とは?比重とは?密度と比重の違いは?【演習問題】
ミリ、ミクロン、ナノ、ピコとは?SI接頭語と変換方法【演習問題】
電位とは何?電位の定義は?
電気と電荷、静電気力
電流と電荷(I=Q/t)、電流と電子の関係
コンデンサーと交流
電圧とは何か?電圧のイメージ、電流と電圧の関係(オームの法則)
直列回路における合成抵抗の導出と計算方法【演習問題】
並列回路における合成抵抗の導出と計算方法【演習問題】
合成抵抗2(直列と並列が混ざった回路)
電力と電力量の違いは?消費電力kWと消費電力量kWhとの関係 WとWhの変換(換算方法) ジュール熱の計算方法
ジュール熱とは?ジュール熱の計算問題を解いてみよう【演習問題】
水の温度上昇とジュールの関係は?計算問題を解いてみよう【演習問題】
コンデンサーの容量の計算式と導出方法【静電容量と電圧・電荷の関係式】
コンデンサーを直列接続したときの静電容量の計算方法【演習問題】
コンデンサーを並列接続したときの静電容量の計算方法【演習問題】
コンデンサーのエネルギーが1/2CV^2である理由 静電エネルギーの計算問題をといてみよう
磁場とは何か?
電流と磁場の関係(電流がつくる磁場)
電流が磁場から受ける力(フレミング左手の法則)
ローレンツ力
電磁誘導とレンツの法則
ファラデーの電磁誘導の法則
各種電磁誘導の問題の演習
磁束と磁束密度の定義・違いは?
相互誘導と自己誘導(相互インダクタンスと自己インダクタンス)
コイルを含む回路、コイルが蓄えるエネルギー
直流と交流、交流の基礎知識 実効値と最大値が√2倍の関係である理由は?
抵抗、コンデンサーと交流抵抗、コンデンサーと交流
コイルと交流、交流のまとめ
光のエネルギー
物質波とブラッグ反射(ブラッグの式)
気体分子運動論とは?
気体分子運動論とボルツマン定数
電流の定義のI=envsを導出する方法
角速度(角周波数)とは何か?角速度(角周波数)の公式と計算方法 周期との関係【演習問題】
クーロンの法則 導出と計算問題を問いてみよう【演習問題】
電気回路に短絡している部分が含まれる時の合成抵抗の計算
角速度(角周波数)とは何か?角速度(角周波数)の公式と計算方法 周期との関係【演習問題】(コピー)
自由落下(自然落下)における速度は? 計算問題を解いてみよう【演習問題】
ばね定数の公式や計算方法(求め方)・単位は?ばね定数が大きいほど伸びにくいのか?直列・並列時のばね定数の合成方法
距離(位置)、速度、加速度の変換方法は?計算問題を問いてみよう
静止摩擦係数と動摩擦係数の求め方 静止摩擦力と動摩擦力の計算問題を解いてみよう【演習問題】
電流計は直列につなぎ、電圧計は並列につなぐのはなぜか 電流計・電圧計の使い方と注意点
抵抗が3つ以上の並列回路、直列回路の合成抵抗 計算問題をといてみよう
単振動における変位・速度・加速度を表す公式と計算方法【sin・cos】
メートルブリッジの計算問題を解いてみよう【ブリッジ回路の解き方】
単振動における運動方程式と周期の求め方【計算方法】
単振動におけるエネルギーとエネルギー保存則 計算問題を解いてみよう
v-tグラフ(速度と時間の関係式)から変位・加速度を計算する方法【面積と傾きの求め方】
相対速度とは?相対速度の計算問題を解いてみよう【船、雨、0となるときのみかけの速度】
ロケットなどで2物体が分裂・合体する際の速度の計算【運動量保存と相対速度】
キルヒホッフの電流則(キルヒホッフの第一法則)とは?計算問題を解いてみよう
単振り子における運動方程式や周期の求め方【単振動と振り子】

HOME プロフィール お問い合わせ