単振動におけるエネルギーとエネルギー保存則 計算問題を解いてみよう

単振動におけるエネルギーとエネルギー保存則 計算問題を解いてみよう

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単振動におけるエネルギーとエネルギー保存則 計算問題を解いてみよう

 

高校物理における力学の分野では、単振動に関する問題は良く出てきます。

 

ここでは、単振動における物体の速度や変位との関係を考えるときに、単振動におけるエネルギー保存則を活用することが基本です。

 

ここでは、この単振動におけるエネルギー保存則に関する内容について解説していきます。

 

・単振動におけるエネルギー保存則

 

・単振動のエネルギーに計算問題を解いてみよう

 

というテーマで解説していきます。

 

 

単振動におけるエネルギー保存則

 

単振動におけるエネルギー保存則を立式するときのポイントは、力が釣り合っているとこをを基準とすることです。

 

 

上の例では、ばねが自然長であるところ基準x=0とすればいいのです。

 

また、ばねを縦方向にし、上からつるすようなケースでは物体にかかる重力による力がかかり釣り合った位置を基準とします。ただ、そこが基準であるというだけで、その位置からの変位を考え、以下の単振動におけるエネルギー保存則にあてはまればすぐに立式できるのです。

 

 

単純にxを基準からの変位とすることでばねの弾性エネルギーと位置エネルギーの両方を考慮したエネルギー収支の式となっているのです。

 

単振動におけるエネルギー保存則を立てる際には、形自体は普通のエネルギー保存則と同じであることを覚えておき、基準のみを力が釣り合っている位置に持ってくることに気を付けましょう。

 

なお、併せて単振動における変位と速度、加速度に関する問題が良く出てきますので、こちらも併せて理解しておきましょう

 

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単振動におけるエネルギー保存則から速度を計算してみよう

 

それでは、実際に問題をとくことで、単振動のエネルギー保存則を立てて、速度を計算してみよう。

 

例題

 

壁にばねを固定し、摩擦の無い土台上で単振動をさせるとします。このとき、ばねを自然長からの距離Aまで伸ばしたときの、自然長における速度と、変位A/2での速度をエネルギー保存から計算してみましょう。

 

解答

 

まず、単振動における初期のエネルギーを考えていきましょう。

 

Aの位置では、速度が0であるため、弾性エネルギーと位置エネルギーの合計である1/2kA^2 のみがエネルギーとなるのです。

 

 

一方で、自然長の位置では、物体の運動エネルギーのみとなるために、弾性エネルギーと位置エネルギーの合成項は考えなくていいのです。

 

つまり、単振動における基準でのエネルギーは1/2mv^2 となるのです。

 

 

よって、単振動のエネルギー保存則 1/2 kA^2 = 1/2 mv^2 となり、v^2 = k/m A^2 となるので、自然長における速度は v = √(k/m) ・Aとなるのです。

 

 

同様に、変位A/2の位置での速度も考えてみましょう。

 

基本的には、同じように単振動でのエネルギー保存則を立てればいいのです。

 

よって、 1/2 k(A/2)^2 + 1/2mv^2 = 1/2 kA^2 となります。式を変形すると k(A^2/4) + mv^2 = kA^2 より、mv^2 = 3/4kA^2 となるのです。

 

すると、v = √(3k/4m) ・Aと速度を導出することができました。

 

 

エネルギー保存則を使いこなし、単振動の問題をとけるようにしていきましょう。

 

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