濃淡電池の原理・仕組み 酸素濃淡電池など
電池と一言でいっても非常に多くの種類があり、「化学電池」「物理電池」「生物電池」などにわけることができます。
化学電池はさらに「一次電池」「二次電池」に分類することができ、さらに、当サイトのメインテーマでもあるリチウムイオン電池は二次電池に相当します。
このように、さまざまな電池が世の中にはありますが、中でも「濃淡電池」と呼ばれるものがあります。この濃淡電池とはどのようなものか知っていますか?
ここでは、濃淡電池に関する以下の内容について解説していきます。
・濃淡電池の仕組み(原理) 電解質濃淡電池
・電解質濃淡電池の反応式 ネルンストの式から起電力を計算してみよう
というテーマで解説していきます。
濃淡電池の仕組み(原理) 電解質濃淡電池
濃淡電池とは、言葉の通りある物質の濃さが駆動力となる電池のことを指します。
この濃淡電池は「電解質濃淡電池」と「電極濃淡電池」の2種類に分類することができます。
電解質濃淡電池とは、「正負極の電極に同じものを使用し、電解液(電解質)の濃度差によって起電力が発生する」という電池のことを指します。
以下のような動作原理(仕組み)です。
代表的な濃淡電池(電解質濃淡電池)には電極にAg、電解液にAgNO3水溶液の濃度差があるものを使用した電池と言えます。
ここで濃度が高い方の電極が正極(カソード)となります。放電時に正極が電子を受け取る反応を起こしています。
このような構成(構造)である濃淡電池ですが、なぜ起電力が発生するのでしょうか?以下で、濃淡電池が電圧を発生する理由について以下で確認していきます。
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電解質濃淡電池の反応式 ネルンストの式から起電力を計算してみよう
両電極にAg、電解液にAgNO3を使用する代表的な電解質濃淡電池の反応を考えていきましょう。
以下のような反応式で濃淡電池は動作しています。
負極:M⇄Mn+(a1) + ne- 、正極: Mn+(a2) + ne- → Mn、となり、全反応式ではMn+(a2)⇄Mn+(a1)となります。ここで、a1、a2は溶液中の活量を表しています。
ここで、イオンは塩橋を通して移動していきます。
起電力を考えるためには、各々の電極にネルンストの式を使用します。
すると、負極では、E薄=E0 + RT/nF ln (a薄)・・・①となります。一方で、正極の方が濃度が濃く、E濃=E0 + RT/nF ln (a濃)・・・②となります。
起電力E=E濃-E薄=RT/nF ln (a濃/a薄)となります。
このように、電解質濃淡電池では、溶液系の濃淡電池といえます。
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電極濃淡電池 気体の濃淡電池(酸素濃淡電池)の仕組みと原理
一方で、電極濃淡電池はどのようなものを指しているのでしょうか? 実は、電極濃淡電池とは、主に気体(ガス)の濃淡電池のことを指します。
固体電解質を使用した酸素ガスセンサーなどのには、この電極濃淡電池の原理が使用されています。
(※工事中)
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