相互誘導と自己誘導

相互誘導と自己誘導

 

こちらのページでは

 

・相互誘導とは?
・自己誘導とは?

 

について解説しています。

 

 

相互誘導とは?

相互誘導とは、あるコイルに電流を流した場合、そのコイルから発生する磁場により、
近くのコイルに誘導起電力が発生する現象のことです。

 

シンプルな例を用いて解説します。

 

下図のよう鉄心に2つのコイルが巻き付けられており、片方のコイルにのみ電流を流すとします。

 

この時、電流を流す方のコイルを一次コイルと呼びます。

 

一次コイルに電流を流すと電流が作る磁場により、二次コイルを貫く磁束が変化するため
電磁誘導により電流を流していないコイル(二次コイル)に磁束の変化を妨げる向きに
誘導起電力が発生、誘導電流が流れます。

 

 

 

このように、片方のコイルに電流を流した場合、そのコイルから発生する磁場により、
近くのコイルに誘導起電力が発生する現象のことを相互誘導と呼びます。

 

そして、この相互誘導による二次コイルの誘導起電力V2の大きさは

 

V2 = M │⊿I1 / ⊿t │で表されます。

 

上式のMを相互インダクタンスと呼び、大きいほど相互誘導が起こりやすいと言え、
Mに比例してV2も大きくなります。
単位はあまりなじみがないかもしれませんが、[H(ヘンリー)]という単位が使用されます。

 

また、V2は電流の大きさの変化 │⊿I1 / ⊿t │にも比例して大きくなります。

 

面白いことにV2の大きさは、一次コイルを流れる電流値が影響し、磁束の変化に影響をうけません。

 


 
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自己誘導とは?

自己誘導とは、あるコイルに電流を流すと磁場が発生し、その状態で電流の大きさを上げると
そのコイル自身を貫く磁束が変化し、誘導起電力が発生する現象のことを指します。

 

イメージは下図の通りであり、通電させたコイル自身にも誘導起電力が働くということ自体
面白いですね。

 

 

 

また、相互誘導と同様に自己誘導による誘導起電力の大きさVも定義されており、

 

V = L │⊿I / ⊿t │で表されます。

 

Lを自己インダクタンスと呼び、大きいほど自己誘導が起こりやすいと言え、
Lに比例してVも大きくなります。
単位は相互誘導と同じ[H(ヘンリー)]という単位が使用されます。

 

また、自己誘導を扱う問題において、自己インダクタンス自体は与えられていない問題もあり、その場合はファラデーの電磁誘導の法則を用いて問題を解くことを理解しておきましょう。

 

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