静止摩擦係数と動摩擦係数の求め方 静止摩擦力と動摩擦力の計算問題を解いてみよう【演習問題】

静止摩擦係数と動摩擦係数の求め方 静止摩擦力と動摩擦力の計算問題を解いてみよう【演習問題】

 

物理の問題が解けるようになるには。基礎の部分をきちんと理解しておくことが大事です。
力学における基礎的な内容はさまざまありますが、中でも摩擦力の概念はとても重要です。

 

ここでは、2種類の摩擦力である静止摩擦力と動摩擦力と関連知識の静止摩擦系巣動摩擦係数について解説していきます。

 

・静止摩擦係数と静止摩擦力

 

・静止摩擦力のグラフ

 

・静止摩擦係数から最大静止摩擦力を計算してみよう【演習問題】

 

・動摩擦係数と動摩擦力

 

・動摩擦力と静止摩擦力の違いとグラフ

 

・動摩擦係数から動摩擦力を計算してみよう【演習問題】

 

というテーマで解説していきます。

 

 

静止摩擦係数と静止摩擦力

 

静止摩擦力とは、静止した状態の物体にかかる摩擦力のことを指します。

 

具体的には、ある土台に対して物体を置き、外部からの力(外力)を加えたとします。すると、物体にかかる外力と釣り合うように台から逆向きに摩擦力が働くことで、物体が静止したままの状態となるのです。

 

 

よって、静止摩擦力とは、この外力と釣り合っている状態での摩擦力といえます。外力の大きさをF[N]とすると、向きは逆ですが静止摩擦力=F[N]となるのです。

 

そして、外力を徐々に上げていくと、ある地点で物体が動き始めます。この限界の静止摩擦力のことを特に最大静止摩擦力と呼び、静止摩擦係数と垂直抗力の積で表されます。

 

この静止摩擦係数は、土台や物体の材質や表面状態によってその大きさは変化します。なお、垂直抗力とは、地面から物体にかかる垂直方向の外力のことです。

 

 

以下のような計算式で表されます。

 

 

まとめますと、これら静止摩擦力は以下の通りとなります。

 

 

静止摩擦係数の単位は、外力の単位Nと垂直抗力Nを結び付ける比であるため、次元はありません。

 

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Nとkgfの変換方法

 

 

静止摩擦力のグラフ

 

このような考え方で静止摩擦力が求められるわけですが、この関係をグラフで表す問題もよくみかけます。

 

単純に、横軸外力、縦軸静止摩擦力などの摩擦力をとったものです。

 

以下のようなグラフとなります。

 

 

きちんとグラフの意味を理解しておきましょう。

 

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Nとkgfの変換方法

静止摩擦係数から最大静止摩擦力を計算してみよう【演習問題】

 

それでは、静止摩擦力の理解を深めるためにも、実際に計算問題を解いてみましょう。

 

例題

 

ある台に乗っている物体に対して外力を加えるとします。物体の質量が300gであり、静摩擦係数μが0.5であるときの差最大静止摩擦力を求めてみましょう。重力加速度が9.8m/s^2としましょう。

 

解答

 

F=μNの定義式にしたがい、500 / 1000 × 9.8 × 0.5 = 2.45 Nとなります。

 

なお、単位はNではなくkgfで表現することもあるので気を付けましょう。

 

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Nとkgfの変換方法

 

 

動摩擦係数と動摩擦力

 

一方で、動摩擦力とは、動いている状態の物体にかかる摩擦力のことを指します。

 

具体的には、摩擦力がある土台に対して物体を置き、外部からの力(外力)を加えたとします。その大きさが上述した最大静止摩擦力よりも大きい場合では、物体が動き出すのです。

 

そして、動摩擦力は、動摩擦係数×垂直抗力によって計算できます。

 

 

 

最大静止摩擦力における、静止摩擦係数を動摩擦係数に置き換えただけの式といえます。
動摩擦係数も比率の一種であるために、単位は無次元です。

 

こちらの動摩擦係数は静止摩擦係数と同様に、土台や物体の材質や表面状態によってその大きさは変化します。なお、垂直抗力とは、地面から物体にかかる垂直方向の外力のことです。

 

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Nとkgfの変換方法

 

 

動摩擦力と静止摩擦力の違いとグラフ

 

このような概念で動摩擦力が求められるわけですが、静止柾r津力では、外力によって変化していたのに対し、動摩擦力では一定となります。

 

以下の通りです。

 

 

さらに、最大静止摩擦力>動摩擦力となります。

 

摩擦力だけでなく、何事も0から1にするときが大変です。そして一旦移動に乗る(動きだす)とその力は以前よりも軽いものとなることを理解しておきましょう。

 

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Nとkgfの変換方法

 

動摩擦係数から動摩擦力を計算してみよう【演習問題】

 

それでは、動摩擦力の理解を深めるためにも、実際に計算問題を解いてみましょう。

 

例題

 

ある台に乗っている物体に対して外力を加えるとします。物体の質量が2kgであり、静摩擦係数μが0.75であるときの動摩擦力を求めてみましょう。重力加速度が9.8m/s^2としましょう。

 

解答

 

F=μ’Nの定義式にし互い、2 × 9.8 × 0.75 = 14.7 N となります。

 

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Nとkgfの変換方法

 

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